「かれこれ2週間になるけど、ぎっくり腰の痛みがスッキリしない」
「安静にするように言われたけど、いつまでこのようにしていればいいの?」
今回のブログでは、ぎっくり腰を早期に回復させるために避けてほしい行為についてご紹介しています。
突然悪化した激しい腰痛、またはぎっくり腰を早期に回復するための正しい知識をお伝えします。
◯はじめに
こんにちは。
愛媛県西条市でいしだ鍼灸整骨院を開業しています、院長の石田将太郎(いしだしょうたろう)です。
今回のブログでは、腰痛が急激に悪化した場合やぎっくり腰になった際に、
早期回復のためにやってほしくないNG行為を3つご紹介します。
「『骨には異常がないから、1週間ぐらいはできるだけ安静にしていてね』と言われただけでした」
「湿布とコルセットを処方してもらって、『痛みが治らなかったらまた来てね』そう言われたのですが…」
ぎっくり腰で受診した場合、病院やクリニックではこういった診断または処方がおりることって多いですよね。
お医者さんの言うことですから間違ったことはないはずです。
ですが、極端な解釈をしてしまうと、
「処方どおりにしていたのにぎっくり腰が一向に良くならない」
「安静にしているのにいつまでも辛い」
そういった結果を招くケースがあります。
それらを心配に思うこともあり、大変お節介ではありますが、
お医者さんからの処方やアドバイスを、もう一段噛み砕いてお伝えできればいいなと考えることがあります。
そのことを踏まえ、今回のブログでは私が調べてきた最新の医療研究による情報を交えながら、
辛いぎっくり腰や急変悪化した腰痛の早期回復に必要な知識をお伝えしていきます。
◯ぎっくり腰になった場合は安静にしすぎると良くない
まず安心していただきたいことは、
例外として骨や内臓トラブルの起因、ヘルニアや脊柱管狭窄症による激しい腰の痛みでない限り、
ぎっくり腰は放っておいても2週間程度で治っていくものと言われています。
ところが、例外のないぎっくり腰の回復を遅らせてしまう原因が「安静のしすぎ」であることがわかったのです。
確かにお医者さんからは「安静にしていてね」と言われることがほとんどだと思います。
ただし、安静の仕方が人それぞれにあるところに落とし穴があるのだと感じています。
ある医療チームの大規模な研究において、ぎっくり腰になってしまった時に、
1.安静にしていたグループ
2.ストレッチを行ったグループ
3.日常生活をいつも通り続けたグループ
このように3つのグループに分けた結果、一番治るのに時間がかかったのは、1.「安静にしていたグループ」でした。
そして、治るのが一番早かったのは3.「日常生活をいつも通り続けたグループ」だったのです。
また、欧米では「仕事を休まないほうが早く治る」とも言われており、
安静にしすぎることで筋肉や関節が固まってしまい、かえって治りに時間がかかることがわかってきたのです。
このようにぎっくり腰を起こした後も、
できる限り普段の日常生活に近い活動を行っている人の改善が一番早かったと証明されています。
具体的には、
「安静にする」となった場合に、布団やソファーといった定位置で長い時間を過ごすようになってしまうと、
腰痛の長引き、もしくは痛みの再燃をしやすいことがわかってきたのです。
ですが、過剰にストレッチをしたり、体のためと思っていつもとは違う取り組みをすることには危険があるため、
どうしてもお医者さんは「安静にしていてください」と伝えてしまうのかもしれません。
◯ぎっくり腰に対するコルセットや腰痛バンドの有効性はあるのか
実は、コルセットや腰痛バンドによるぎっくり腰改善への有効性はほとんど実証されていません。
良くもならなければ悪くもならないといったところのようです。
ですので、「コルセットを巻いているから次第に良くなるだろう」という解釈は危険かもしれません。
しかしながら、ぎっくり腰の初期などは症状も激しく、自分の体を支えることすら困難な場合があります。
そういったタイミングでコルセットや腰痛バンドを使用することは、痛みを避けるという観点では有効です。
そして、前述で安静にしすぎることがぎっくり腰の回復を遅らせるとお伝えしたように、
コルセットを使うことで動きやすくなり、ある程度の日常生活が送れることもありますから、
私は期限を決めてコルセットを使用していただくようにお伝えすることもあります。
具体的には、ぎっくり腰の発症後1〜2日は、無理に動かないように極力安静にしてくださいとお伝えしています。
その間、立ち上がりのタイミングやトイレなどへの移動時には、コルセットを使用するといくらかラクだと思います。
次に3日目ごろからの過ごし方ですが、少しでも回復が感じられるようであれば、
どんどん日常生活に近づけていくように努力をしていただきます。
その際に、コルセットを補助として使っていただくことは悪いことではないはずです。
そして、5日目以降からはコルセットを使用する時間やタイミングを減らしていくようにお伝えしています。
ですので、コルセットや腰痛バンドの使用は長くても1週間ほどと考えています。
不安でいつもコルセットを巻いている方もおられます。おそらく相当辛い体験をされたのだと思います。
ですが、コルセットというサポートありきの体になってしまうとさらなる問題が生じる可能性が高まります。
ですので、少しずつコルセットを外す訓練をしていくことをおすすめします。
◯食べ過ぎに注意することでぎっくり腰が回復しやすくなる
ぎっくり腰が増える時期は、秋から冬に移行する季節の変わり目や、年末年始に多い傾向があります。
寒くなると起こりやすいようにも思いますが、実は、食べ過ぎや飲み過ぎが影響していることもあります。
少し専門的な話になりますが、
人の体には「内臓-体性反射(ないぞう-たいせいはんしゃ)」という仕組みがあります。
具体的には、
「ストレスで胃が痛むと、やがて背中にも痛みを感じるようになる」
そういったお話を聞いたことはないでしょうか?
不調(疲労)を起こした内臓は近くにある筋肉や関節に向け、神経伝達を使ってなんらかの信号を送るようになります。
その信号を受け取った筋肉は防御反応を起こし、緊張して硬くなるという仕組みです。
食欲の秋、または忘年会シーズンでは食べ過ぎや飲み過ぎが続くことが懸念されます。
そして、寒くなると水分補給が疎かになります。
これらの影響は、消化器官の中でも特に大腸にストレスをかけます。
そして大腸から信号を受け取るのは腰の筋肉なのです。
このような体の仕組みによって、腰痛が悪化したりぎっくり腰が起きやすくなったりします。
反対に言えば、一時的に食事量を減らし、水分補給主体の生活を続けることで腰痛が回復しやすくなります。
◯まとめ
ここまでご覧いただきありがとうございます。
今回のブログは、ぎっくり腰から早期回復するために知っていてほしいNG3選をお伝えしました。
3つの小見出しそれぞれにひとつずつ解説しています。
これから本格的にぎっくり腰が増えていくシーズンです。
なってしまうと本当に辛いのがぎっくり腰です。正直な気持ちをお伝えすると、治療する側も辛いです。
ですから、まずは最大限の予防に努めていただければ幸いです。
どうしても防ぎきれなくてぎっくり腰になってしまった場合のお役立ち情報として、
こちらのブログがお役に立てるのではないかと考えています。
ぎっくり腰を起こすには理由や原因が必ずあります。
今回のブログでは、食生活や気候の変化による影響のことにも少しばかり触れさせていただきました。
それだけではなく、お体の中にも何か他の原因が隠れていることが多いです。
何度もぎっくり腰をくり返す場合には、
一度お近くの専門機関を受診されることをおすすめします。
具体的には、整形外科やクリニック、または国家資格を保有する施術者のいる専門機関を受診ください。
また当院も腰痛とぎっくり腰を専門としていますので、お困りの際はぜひご相談いただければ幸いです。
最後になりますが、ぎっくり腰の早期改善に向けて、今回のブログが少しでもお役に立てていれば幸いです。
腰痛のない健やかな生活を送っていただけるように、心より祈念いたします。
◯当院の詳細について
※当院は完全予約制・自費診療専門の鍼灸整骨院です。
※施術料金
初回:12,800円(税込)
2回目以降:9,800円(税込)
もっと当院について知りたい方は、当院ホームページをご覧ください。
患者さんの声などもご紹介させていただいております。
(柔道整復師・鍼灸師 石田 将太郎 監修)