はじめに|今年の暑さとクーラー病への懸念
こんにちは。
愛媛県西条市の「いしだ鍼灸整骨院」院長、石田将太郎(いしだしょうたろう)です。
今年の夏は本当に厳しいですね。外に出ると、熱気によって身を締め付けられるような感覚になります。
気象庁の発表によれば、2025年は8月から10月にかけても全国的に平年より高温が続き、残暑が長引く見通しです。
暑さが落ち着くようにになるのはまだまだ先…ということで、体調管理がますます大切になっていきます。
そして今、当院にも増えているのが“「クーラー病(冷房病)」による体調不良”です。
外と室内の温度差が大きくなることで、自律神経が乱れ、めまいや倦怠感、胃腸の不調など、
日常生活に支障をきたす方が少なくありません。
特に今年は暑さが長引く分、この症状が例年以上に長期化しやすいことが懸念されています。
今回のブログでは、クーラー病の解説と、めまいやふらつきとの関係性、
そして、自宅や職場でできる予防・改善方法、当院での専門的なアプローチまで、まとめてご紹介します。
最後までご覧いただくことで、「不調の原因はこれだったのか」と気づき、
早めの対策につなげていただけるはずです。
ぜひ、お手隙の際にご一読いただければ幸いです。
クーラー病とは?|自律神経の乱れと眩暈との関係は深い
クーラー病とは、冷房の効いた室内と暑い屋外との急激な温度差によって、
自律神経のバランスが乱れ、体温調節機能や、血流の安定維持、呼吸、消化吸収、排泄といった、
人間が健康的に生きるための生態機能がうまく働かなくなる状態をいいます。
これだけ聞くと、ちょっと怖くなってしまいますよね。すみませんでした。
さらに自律神経は、私たちの体を自動的に調整する働きを持っています。
例えば体温の調節に関して言えば、
・外が暑ければ血管を広げて熱を逃がす
・寒ければ血管を縮めて体温を保つ
このような働きも、自律神経が血管に作用して起きる生理現象です。
ところが、外は35℃近く、室内は25℃以下…といった環境を行き来すると、
自律神経の働きがその温度変化に追いつけず、体調不良を起こしてしまうのです。
そしてその影響は、お体の中で多種多様に関係していきます。
どんな症状が出るの?|クーラー病による自律神経の乱れ
この時期に当院に来られる患者さんの中でも多いのは、次のような症状です。
・立ち上がった時のめまい・ふらつき
・倦怠感や集中力の低下
・肩こりや頭痛
・胃腸の不調(下痢・便秘・食欲不振)
・手足の冷え、むくみ
特にめまいは、自律神経の乱れによって血圧調整がスムーズにいかず、
脳への血流が一時的に不足することで起こることもあります。
今年は特に、もともとめまいをお持ちの方が例年より症状が強く出てしまっているケースが目立ちます。
また、「今までめまいを感じたことがなかったのに、今年初めて経験した」という方も少なくありません。
初めてのめまいは、それが一時的なものなのか、重大な病気のサインなのか分からず、
大きな不安を抱えてしまうものです。
もちろん、めまいには他の病気が隠れている場合もありますので、必要に応じた医療機関の受診は大切です。
しかし、クーラー病によるめまいであれば、
日常生活でのセルフケアによって症状を和らげたり予防できる可能性があります。
「不安で何もできずに過ごす」のではなく、まずは体を整える方法を知っておくことが、安心への第一歩になります。
愛媛県西条市・新居浜市の生活環境とクーラー病との関係
西条市や新居浜市は夏場の湿度が高く、日中の暑さに加えて夜間も蒸し暑い日が続きます。
そのため、職場や自宅でエアコンを長時間使用し、体が冷えやすい環境になりやすいのが特徴です。
また、この地域は秋の訪れがゆっくりで、近年では10月に入っても最高気温が30℃近くになる日が珍しくありません。
その結果、「残暑バテ」から「秋バテ」へと移行し、体のだるさやめまい、食欲不振が長引くケースが多く見られます。
さらに、クーラー病による自律神経の乱れを放置したまま季節が進むと、冷えや血行不良が慢性化し、
肩こり・腰痛・頭痛といった二次的な不調まで引き起こすことがあります。
特にめまいやふらつきがある場合、気温の低下とともに血圧の変動が大きくなり、
秋から冬にかけて症状が悪化することもあります。
だからこそ、「涼しくなってから考えよう」ではなく、今のうちから対策を始めておくことが、
季節の変わり目を元気に乗り越えるカギになります。
こうした地域特有の気候を考えて対策を早めに打つことも、クーラー病対策には欠かせません。
めまい・ふらつきにお困りなら|ご家庭や職場でできるクーラー病対策
クーラー病は、冷房と外気の温度差だけでなく、私たちの生活習慣や過ごし方にも影響を受けます。
例えば、長時間のデスクワークで体を動かさずにいると血流が滞り、冷えやすくなりますし、
寝ている間に体を冷やしすぎることで翌朝から体がだるく感じることもあります。
こうした「日常のちょっとした積み重ね」は自律神経の働きの乱れを深め、
めまいや倦怠感などの症状を長引かせる原因になります。
でも裏を返せば、生活の中で少し工夫するだけでも、症状を予防しやすくなるということです。
ここからは、ご家庭や職場でもすぐに取り入れられるクーラー病予防と、
クーラー病に関連した眩暈・ふらつきに対するのセルフケア、実際に症状を感じた場合の対処方法をご紹介します。
⑴クーラー病に対するセルフケアのご紹介
① 温度差は5℃以内を意識
エアコンの設定温度は、外気温との差が5℃以内になるようにしましょう。
外が35℃なら設定は27~28℃が理想です。冷えすぎを防ぐだけでなく、自律神経への負担も減らせます。
② 直接冷風を浴びない
冷風が体に直接当たると、局所的に血流が悪くなります。
風向きを上に向けたり、扇風機で空気を拡散させる工夫をしてください。
③ 衣類で調整する
カーディガンやひざ掛け、レッグウォーマーなどで冷えを防ぎましょう。
特に足首やお腹まわりを冷やさないことが大切です。
④ 食事で体の中から温める
生姜やネギ、根菜類など、体を温める食材を意識的に摂りましょう。
味噌や納豆などの発酵食品は腸内環境を整え、自律神経の安定にもつながります。
⑤ 入浴・ストレッチで血流促進
38~40℃のお風呂に10~15分浸かると、副交感神経が働き、血流が改善します。
入浴後の軽いストレッチもおすすめです。
このように5つの対策方法をお伝えしましたが、一気に全部を実践することは大変かと思います。
ですので、まずは簡単にできそうなものを2~3つ選び、組み合わせて行うように始めていただければと考えています。
⑵クーラー病によるめまい・ふらつきを予防するには
クーラーの効いた部屋と外の暑さ、この行き来だけでも、体って思っている以上に頑張ってくれているんです。
特に耳の奥(内耳)は温度差や血流の影響を受けやすく、めまいやふらつきの原因になってしまうことも…。
だからこそ、毎日のちょっとした心がけがとても大切です。
①温度差をやさしくする
冷房の温度は27~28℃くらいを目安に。外との温度差を5~7℃以内にしてあげると、自律神経の負担が減ります。
②首・お腹・足首を冷やさない
この3つは「冷えの入り口」。薄手のストールや靴下、腹巻きで守ってあげると、体の芯まで冷えにくくなります。
③冷たいものばかりに頼らない
冷たい飲み物はおいしいけれど、常温のお水や温かいお茶も間に挟んであげると、体温の乱高下が防げます。
④耳や首をほぐす習慣を
朝晩に耳を軽く引っ張ったり、首をゆっくり回すと、耳や脳に血がめぐりやすくなります。ちょっとの時間でOKです。
⑶めまい・ふらつきを感じたときの緊急ケア
「なんだか足元がふわっとする…」そんな時は、無理せずまずは自分の安全を一番に考えてくださいね。
①まずは座るか横になる
転ばないように、近くの椅子や壁にもたれましょう。
②深くゆっくり呼吸する
鼻から4秒吸って、口から8秒吐く。これを数回繰り返すと、自律神経が落ち着きます。
③耳の後ろやこめかみをやさしく押す
指の腹で円を描くように。血流が促されて、耳や脳に酸素が届きやすくなります。
④温かい飲み物をひと口ずつ
少しずつ飲むだけで、体の中からじんわり温まります。
⑤長引く・強い症状は迷わず病院へ
クーラー病が原因でも、他の病気が隠れていることもあります。無理せず専門医に相談しましょう。
⑷こんな場合は耳鼻科など専門機関を受診しましょう
めまいやふらつきは、クーラー病や一時的な自律神経の乱れだけでなく、
耳の病気や他の原因で起こることもあります。
ほとんどは軽い症状で済みますが、
次のようなときは、自己判断せずに耳鼻科や内科などの専門医を受診してくださいね。
・耳の詰まり感・耳鳴り・難聴が同時にある
メニエール病や突発性難聴など、耳の奥の異常が関わっている可能性があります。
また、拍動性の耳鳴りをか感じる場合には即病院を受診ください。
・めまいが何時間も続く、または繰り返す
自律神経の乱れ以外に、内耳や脳の血流の問題が関わることがあります。
・激しい吐き気や嘔吐を伴う
体のバランスをつかさどる三半規管が大きく影響を受けているサインです。
・しびれや言葉のもつれ、視覚の異常を伴う
脳の病気の可能性があり、特に急な症状は救急対応が必要です。
・症状が日ごとに悪化している
放置すると回復に時間がかかる病気もあります。早めの受診が安心です。
「忙しいから…」とつい我慢してしまう方も多いですが、早めの受診は早い回復につながります。
大切なのは、「無理をしないこと」と「体のサインを見逃さないこと」です。
いざという時には、ぜひ鑑別要項としてご活用ください。
クーラー病によるめまいやふらつきには|当院での対応や施術のご紹介
いしだ鍼灸整骨院では、クーラー病による自律神経の乱れやめまい、冷えに対して以下のような施術を行います。
・鍼治療:自律神経のバランスを整え、血流改善を促す
・整体・手技療法:首・肩・背中の緊張を緩め、呼吸を深める
・微弱電流療法(NEUBOX):細胞レベルで回復をサポートし、冷えやだるさの改善を促す
当院の施術は、強引な矯正や「ボキボキ」と音を鳴らす整体、強刺激のマッサージは一切行いません。
その理由は、体への過剰な負担や刺激が、かえって症状の悪化や回復の遅れにつながる場合が多いからです。
特に、夏の暑さで消耗した状態であれば、強いマッサージ、乱暴な整体方法などを受けることで、
お体を壊す可能性が高いことを知っていただきたいと思います。
また、鍼治療の強制もありません。ご提案はさせていただきますが、
「どうしても…」といった場合には遠慮なく申しつけいただいております。
施術の前には、症状の経過や生活習慣をしっかりとお伺いさせていただきます。
必要に応じて的確な検査を行ったうえで、お一人おひとりに合った安全でやさしい施術方法を選びます。
もちろん、私では受け持てない状態や、耳鼻科での検査や治療が必要とわかった場合には、
速やかに専門機関への受診を勧めさせていただきます。
ご来院いただいた患者さんからは、次のようなお声をいただいています。
「初めてで緊張していましたが、施術前にしっかり話を聞いてもらえて、不安がなくなりました。
力任せではない優しい施術で、終わったあとは体が軽くなりました」(50代・女性)
「以前、他の整体で強く押されて痛みが悪化した経験があり不安でしたが、
こちらでは丁寧に状態を見てから施術してくれました。翌日も体が楽で、安心して通えそうです」(40代・女性)
「知らないうちに、自分でも気づいていなかった不安を打ち明けながら、リラックスして治療を受けていました。
ふわふわした感覚がなくなって、地に足がしっかりとついています」(50代・女性)
体の不調を整えるためには、安心できる環境と信頼できる施術が大切です。
初めての方も、どうぞ安心のうえ御相談ください。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
クーラー病は、冷房と外気温の差によって自律神経が乱れ、めまいやだるさ、胃腸の不調を引き起こします。
特に今年のように暑さが長引く年は、症状が慢性化しやすく、
秋バテや冷え性、肩こり、ぎっくり腰など二次的な不調へとつながることもあります。
もし今、「なんとなく調子が悪い」「疲れが取れない」「めまいが続く」と感じているなら、
それは体からの「そろそろ大切に扱ってほしい」「体を整えてほしい」というサインかもしれません。
私は、これまでたくさんの患者さんの体と向き合いながら、
「症状を取ること」だけでなく、「その人がまた日常を安心して過ごせること」を何より大切にしてきました。
強引な施術や一方的な説明ではなく、まずはあなたのお話を聞くことから始めていきます。
「不調を抱えたまま、今年の残暑や季節の変わり目を乗り越えられるかな…」
そのような不安を感じているようであれば、どうぞお気軽にご相談ください。
当院にお越しいただくことで、心も体も軽くなるきっかけになれるよう、
あなたのお力になれる準備をしてお待ちしています。
クーラー病やめまいのご相談・施術予約はこちらから|当院の詳細について
※当院は完全予約制・自費診療専門の鍼灸整骨院です。
当院ホームページから、Q&A、患者さんからのお声などもご覧ください。
ご予約に関しましては、24時間ご利用可能なネット予約、またはお電話にてお問い合わせください。
疑問質問などは当院の公式LINEをご利用ください。
こちらも24時間ご利用可能ですが、休診日の返答については控えさせていただきます。
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※施術料金
初回:12,800円(税込)
2回目以降:9,800円(税込)
もっと当院について知りたい方は、当院ホームページをご覧ください。
特別にご許可をいただいた患者さんとのインタビュー動画もご紹介させていただいております。
(監修 柔道整復師 鍼灸師 石田将太郎)