「たびたび起こる腰痛に悩む前に、毎日のセルフケアをしていきたい」
「複雑で難易度の高いストレッチだと、継続できる自信がない」
「どうせやるなら効果の高い腰痛ケアを教えてほしい」
「毎日の歯磨きや入浴と同じように、腰痛ケアを習慣にできたらいいな」
上記は当院の患者さんからいただいた実際のお声です。
もしかしたら、そのようにお考えになっている方がおられるのではないでしょうか。
今回のブログは、腰痛予防のストレッチについてご紹介しています。
定期的に起こる腰痛を未然に防ぎたいとお考えの方、繰り返すぎっくり腰の予防策をお探しの方には、
ぜひご一読いただきたい内容です。
◯はじめに
こんにちは。
愛媛県西条市でいしだ鍼灸整骨院を開業しています、院長の石田将太郎(いしだしょうたろう)です。
今回のブログでは、腰痛にお困りの方に向けてストレッチを用いた腰痛の解消方法をご紹介していきます。
解消方法の特徴は、体の仕組みや物理的な法則に基づいた効果の高さです。
さらに、所要時間は5分もあれば完結できるため、継続しやすいことも腰痛解消に結び付きやすい理由です。
お仕事の合間や、家事や庭の手入れをした後、夜寝る前、そういったタイミングに気軽に行える方法です。
紹介するストレッチを日常生活の一部にできれば、腰痛予防の習慣化が可能になると考えています。
・腰痛が原因で趣味を楽しめない
・休日の子どもの遊び相手が務まらない
・腰の痛みが気になると仕事に集中できない
・庭の草むしりをすると翌朝腰の痛みで起き上がれなくなる
そのようなお悩みがあるようでしたら、ぜひ一度このブログをご覧ください。
きっとお役に立てるはずです。
◯腰痛を解消できるストレッチに必要な要素
今や腰痛は、「国民病」とも言えるほどに代表的な身体トラブルとなっています。
厚生労働省が行う国民基礎調査にある「お身体の不調の実態アンケート」では、
腰痛を感じている方、または腰痛にお困りになられている方の数は、
人口に対して男性では1位、女性では肩こりに次いで2位という結果が報告されています。
もちろん当院にもたくさんの腰痛患者さんがこられています。
また、このブログをご覧になられているあなたも、きっと腰痛にお困りがあるのでしょう。
さてここからが本題です。
通院される腰痛患者さんの中で、腰痛の改善が早かった患者さんには、ある共通点がありました。
それは、体中の筋肉のうち「体積の大きな筋肉」に対してストレッチを続けていた方々でした。
というのも、通院での治療以外にも、自主的に腰痛対策に取り組まれる方がおられたので、
そういった方々に向けて効果的なストレッチをお伝えしていました。
そのストレッチは5分程度でできる簡単なものです。
はじめは朝晩の2回、そこから、日中の空き時間やお仕事の休憩時間を使いながら、
ストレッチを実施する頻度を少しずつ増やしていくようにお伝えしました。
実際に、やればやるほど成果の出やすいストレッチ方法だと確信を持っています。
そのため、面倒に思われがちなストレッチですが、習慣化しやすかったのではないかと考えています。
このストレッチに取り組むことで腰痛を早期に克服された患者さんからは、
「今ではストレッチが生活の一部になっている」
「ストレッチをすると、その日の腰の様子がよくわかる」
そのようなお声をいただいております。
最初は面倒と感じるかもしれませんが、継続する中で習慣になってしまえばこっちのものです。
まずは1週間の継続を目指すことから始めてみましょう。
◯あまり知られていない本当に腰痛に効くストレッチとは
腰痛の原因の一つは、腰の筋肉ではない「その他の筋肉たち」が、
硬くなったり、疲労したり、うまく動かなくなっていたりしている状態です。
体の構造上、胴体部分には肋骨(ろっこつ)、背骨(せぼね)、骨盤(こつばん)という大きな骨組みがあります。
そして骨盤には、股関節(こかんせつ)を構成するために脚の骨(大腿骨:だいたいこつ)が関節しています。
胸まわりには肋骨があり、お尻は骨盤という強固な骨組みによって守られています。
ところが腰の部分(ウエストあたり)はというと、中心に背骨があるだけです。
つまり、無防備な状態こそが腰のデフォルト設定であると言えます。
そして、腰自体が動ける可動域はごくわずかなもので、さらにそのほとんどが他の身体部位に補助されて動いています。
ラジオ体操などで「腰回し」のような大きな動作がありますよね。
腰自体がダイナミックに動いているように思われるでしょうが、
実は、背中や股関節に助けられた見せかけの動きと言っても過言ではありません。
腰自体は、お腹の中の内臓や神経、血管を守る大切な役目を果たしています。
しかしながら動くことに関しては、単独では大きな動作は行えないという事実を知っていてください。
そのような事実があるため、
もしなんらかの理由で、背中や股関節、脚の動きが悪くなるようなことがあれば、腰にとっては一大事です。
体の構造上、背中や股関節、脚を動かすことは全て筋肉の作用によるものです。
これらは、腰の筋肉ではない「その他の筋肉たち」の働きによって成り立ちます。
また、腰の筋肉ではない「その他の筋肉たち」は体の中でも特に体積の大きな筋肉であり、
力強くて頼りになる反面、縮んで硬くなったりするようなことがあれば、代償も大きなものとなります。
このように体積の大きな筋肉が縮んで硬くなったり、疲労してうまく動けない状態が続くと、
やがて腰痛が現れるようになっていきます。
反対に言えば、体積の大きな筋肉を優先的にケアしていけば、腰痛を効果的に防ぐことができるのです。
◯朝昼晩3回で腰痛に効く!おすすめストレッチ4選のご紹介
ここからは、腰痛に関係する筋肉のストレッチをお伝えしていきます。
体積の大きな筋肉を紹介しながら、効果的なストレッチの方法を解説していきます。
ストレッチを継続することで腰にかかる負担が軽減し、腰痛が解消される可能性がグッと高まります。
①太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋:だいたいしとうきん)のストレッチ
この筋肉は太ももの前側にあり、骨盤の骨からはじまって膝をまたぐ長い筋肉でもあります。
体重の10〜15%を占める大きな筋肉です。
↑こちらは右側の大腿四頭筋をストレッチしている様子です。
⑴膝を曲げた状態になり、そこから少しずつ上体を後方に倒していきます。
⑵太ももの前側や外側面に伸びている感覚を得られたら、そのまま20秒間深呼吸をしながら体勢をキープします。
⑶ゆっくりと上体を楽な姿勢のところまで戻します。
左右両足ともに行なってください。
膝を曲げた状態にするだけでもストレッチがかかりますので、下図のように立位で行なっていただいてもOKです。
↓こちらは左側の大腿四頭筋をストレッチしている様子です。
②太ももの裏側の筋肉(大腿二頭筋:だいたいにとうきん)のストレッチ
こちらの筋肉は、別名ハムストリングスとも呼ばれる筋肉です。
大腿四頭筋とは表裏の関係にあり、同じく骨盤からはじまって膝裏あたりまで伸びる大きな筋肉です。
体積の割合は体重の5〜10%を占めます。
⑴右側の太ももの裏をストレッチするために、右脚を図のように投げ出し、
踵を支点にしてつま先を起こします(足首を90°にする)。
⑵背すじをピンッと伸ばし、そのまま上体を前方に倒していきます。
太ももの裏側や、膝裏からふくらはぎのあたりまでつっぱる感覚を得られるかもしれません。
ストレッチの感覚を得ながら、20秒間深呼吸をしながら体勢をキープします。
こちらのストレッチのポイントは、背すじをピンッと伸ばすことです。
上体を前に倒していく時に、背すじが曲がってしまうとストレッチがかかりません。
背すじを伸ばした時に辛さを感じすぎるようであれば、その時点で十分に効果は得られています。
無理に上体をかがめる必要は無いですから、そのままジワーッとストレッチが効いている感覚を味わいましょう。
ストレッチは一度で効き目を得るものではありませんので、継続することで少しずつ柔らかくなっていきます。
次第に、背すじを伸ばしたままでも上体を前に倒していけるようになっていくはずです。
※画像では右側をストレッチしていますが、両方とも実施しましょう。
③背中の大きな筋肉(広背筋:こうはいきん)のストレッチ
広背筋は骨盤や背骨からはじまり、背中を覆って最後は腕まで伸びていく特殊な筋肉です。
薄い筋肉ですが体表面積が広く、腰痛にも大きく関与します。体積の割合は5〜10%と言われています。
画像は左側の背中や体側面をストレッチしています。
まずは画像を真似るようにして同じポーズをとってみましょう。
手順としては、
⑴左腕を天井方向に伸ばし、右手で左肘あたりをつかみます。
⑵背すじを伸ばし、そのまま右側へ上半身を倒していきます。
ワキの下や脇腹のあたりにストレッチされる感覚があれば、そのまま20秒間深呼吸をしながら体勢をキープします。
右手で左腕の延長方向+右方向へアシストするように引くとよりストレッチがかかります。
さらに、肩甲骨あたりを左方向へ突き出すようにするとストレッチの強度が増します。
決して無理をしないようにしてください。まずは⑴⑵をジワーッと行いましょう。
※画像では左側をストレッチしていますが、両方とも実施してください。
④お尻の筋肉のストレッチ
腰の筋肉と直結し、股関節や脚を動かす時に欠かせない筋肉です。
お尻はたくさんの筋肉の集合体となっており、体積の割合は10〜15%と言われています。
また、最も大きいとされる大殿筋は、筋膜という繊維を介して③広背筋と連動しています。
⑴右側のお尻を伸ばすために、右足を左の膝の上に乗せる。
この時、できるだけ右膝を外側に倒します(膝を開く)。
⑵背すじをピンッと伸ばした状態にします。
⑶背すじを伸ばしたまま、上体を前方に倒していきます。
お尻の後面や外側にストレッチされる感覚があれば、そのまま20秒間体勢をキープしましょう。
息を止めずに、深呼吸をすることをおすすめします。
画像を真似るようにポーズを取るだけでも効果があります。
コツは、背すじをしっかりと伸ばすことです。
できれば乗せている側の下腿(膝から下)が、床面と平行になるように手で押さえます。
決して無理をする必要はありません。
※画像では右側のお尻をストレッチしていますが、両方とも実施しましょう。
↑上図のように膝を抱えた状態で太ももをまっすぐお腹に引き寄せるようにするだけでも、
お尻の筋肉がストレッチされます(座って行ってもOKです)。
4つのストレッチに対する解説は以上になります。
実施の目安ですが、一度につき、これら3つのストレッチを1セットずつ行っていただきます。
つまり、1セットは20秒×左右2×4種類=160秒なので、3〜4分あれば完結します。
実施回数ですが、寝る前と起床後、もしくは寝る前とお昼というように、一日に最低2回は行ってください。
さらに、一日3回実施できれば腰痛解消の効果はさらに高まります。
実施のタイミングを決めたら、まずは1週間の継続を目指しましょう。
※起床時は体が硬くなっている時でもあります。
ですので、起床後のストレッチをする際はウォーミングアップのつもりで軽めに行ってください。
ストレッチ後には体が軽くなったような感覚を得られるはずです。
さらに、早い人であれば3日目ぐらいには腰痛の軽減が感じられると思います。
◯まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
今回のブログでは、腰痛解消におすすめのストレッチを4種類ご紹介させていただきました。
ストレッチの特徴は、腰をサポートする役割の筋肉に対して行うストレッチになります。
これらの筋肉は、お体の中でも特に体積の大きな筋肉であるため、腰痛改善の効果を得やすいとお伝えしました。
少しの刺激でも筋肉を伸ばされている感覚が得やすく、
ストレッチを継続するモチベーションにも繋がることと思います。。
実際に当院の患者さんにも、ご自宅や職場でできるセルフケアとしてお伝えしているストレッチであり、
取り組んでくださった患者さんからは高い効果を実感していただいています。
ストレッチは継続してこそ効果がありますので、まずは1週間の継続を目指していただきたいと思います。
しかしながら、
「ストレッチを真面目に取り組んでみたけど思うような変化がみられない」
「軽い腰痛だと思っていたのに痛みが長引いている」
そういったケースが起こることも中にはあるはずです。
そして、そのような場合には何か他の原因が隠れている場合が多いです。
ですので、ストレッチの継続を一度ストップし、お近くの医療機関、または柔道整復師や鍼灸師といった
国家資格をお持ちの施術者がいる治療所をお尋ねいただくことを推奨します。
怖がらせるつもりはありませんが、中には重篤な疾患が関係している腰痛もあり、腰痛が長引く場合には注意が必要です。
専門的な検査や鑑別診断を必要とするケースもあります。
当院でも腰痛を専門としていますし、上記のような検査や鑑別診断も行います。
お困りの際には、ご来院いただければしっかりと対応させていただきます。
◯当院の詳細について
※完全予約制・自費診療専門の鍼灸整骨院です。
※施術料金
初回:12,800円(税込)
2回目以降:9,800円(税込)
もっと当院について知りたい方は、当院ホームページをご覧ください。
患者さんの声などもご紹介させていただいております。
(柔道整復師・鍼灸師 石田 将太郎 監修)