◯はじめに
こんにちは。
愛媛県西条市でいしだ鍼灸整骨院を開業しています、院長の石田将太郎(いしだしょうたろう)です。
前回パート①からの続きになります。
↓もしご覧になられていない場合は、ぜひこちらからご覧ください。
この度パート②では、
腰痛で病院やクリニック、整形外科に受診した際、
レントゲン検査でヘルニアと診断された場合の対応や、腰痛の改善方法についてブログにまとめています。
当院の患者さんからいただいたアンケートもご紹介していますので、
ぜひ最後までご覧ください。
◯腰椎椎間板ヘルニアと腰痛の関係性とは
パート①でも触れたように、
椎間板ヘルニアとは背骨と背骨の間にあるクッション材(椎間板:ついかんばん)が、
何らかの原因で骨と骨の間から飛び出た現象です(ヘルニアとは、「何かが飛び出すこと」という意味のようです)。
ちなみに椎間板の構造は、周囲だけ繊維が覆っていて、
中心にある髄核のほとんどは水分でできたゼリー状のものです。
一般的には、急に重たいものを持ち上げた、あるいは、何かの拍子で背骨に急激な負荷がかかり、
押し潰されるように椎間板の中の髄核が飛び出ていくと言われています。
ただ、実際にヘルニアが起きていても、全くの無症状というケースがあることも検証されています(パート①参照)。
しかし、ヘルニアが起きていることには何か原因があるはずで、そこには「姿勢」が関係していると考えています。
また、一般的な発生機序において、いくら重たい物を持ち上げたとしても、
健常な身体に対して、たった一度の負荷でヘルニアが起きる可能性は低いのではないかと考えています。
では、ここからは姿勢との関係を紐づける形で書き進めていきます。
パート①で触れたように、姿勢が悪くなることで真っ直ぐに立っていられなくなった身体状況があるとします。
例えば「片足重心」の立ち方になったり、
足の踵側に体重がかかる「後方重心」といった様子はよく見かける姿勢のゆがみです。
このような姿勢になると、体の中心にある背骨には偏った負荷がかかるようになります。
下の画像は、水風船をダンボールで挟んだものです。
例えば水風船が背骨と背骨の間にある椎間板だとしましょう。
赤丸①の画像を、背骨にまっすぐ体重(重心)がかかっている状態とします。
赤丸①に対し、②の画像では、向かって左側に体重(重心)がかかっている様子です。
左側にだけ負荷がかかることで、右矢印(黒)の方向へ押し出される作用が働きます。
片足重心の立ち方でいると、このように椎間板(水風船)を押し出すようなストレスがかかり続けるはずです。
(画像を前後に切り替え、向かって左側を前方、右側が後方と考えると、
中腰で体を前屈した際の、背骨にかかる圧力方向が再現できます)
ヘルニアのほとんどは左右どちらかの後ろ側に出現しています。
姿勢が悪くなることで背骨に均一な圧力がかからなくなると、
圧力の高低差によって椎間板がどこかへ押し出される様子が、画像からイメージできるのではないかと思います。
そして、このような椎間板の変化が大きくなると、
背骨に急激な負荷がかかれば、容易に椎間板が飛び出してしまうのではないかと考察します。
つまり、偏った姿勢の習慣化によって、
ヘルニアが起きる地盤ができあがっていたのではないかと推測がつきます。
◯腰痛と姿勢を同時に解消するために
ヘルニア(椎間板の脱出)があったとしても、
直接的に腰痛の原因になっていない場合があることもパート①で説明させていただきました。
そして、ヘルニアが起きる原因は姿勢にあると考察しましたが、
背骨や椎間板にかかる負荷以外に、腰痛を引き起こしている原因はどこにあるのでしょうか。
私の臨床経験状、その原因の多くは、
片足重心の立ち方や偏った姿勢を支えるために、踏ん張って硬くなった筋肉が生み出す痛みでした。
筋肉は単独で硬くなっても激しい症状として現れることは少なく、
いくつかの筋肉が同時に硬くなることで、症状を増大させ、他の感覚を生むことがあります。
感じたことのない感覚を「痺れ(しびれ)」と表現する方がおられますが、
筋肉が硬くなり、血流が悪くなることで現れる違和感のことを「痺れ」と捉える人もおられます。
つまり、ヘルニアが神経を触れて障害していなくても、
筋肉の影響によって激しく痛んだり、違和感や異感覚をとらえた時に、
「痺れ」や「激しい痛み」がヘルニアを連想することもおかしくはありません。
それほどヘルニアという言葉がポピュラーなものになっていることも事実です。
◯手術回避のためのヘルニア腰痛改善法
ここからは、レントゲンでヘルニアと診断された際に、
ぜひ実践していただきたい腰痛改善方法をお伝えしていきます。
パート①の冒頭でお伝えしたように、ヘルニアは2〜3ヶ月もすれば自然に吸収されてなくなると言われています。
しかしながら、その期間を超えてもずっと腰痛が残るというお悩みが多く、
その原因もやはり、姿勢が関係した筋肉の緊張連鎖と考えています。
ですのでこの度は、
①姿勢をコントロールし、背骨の負担を軽減する方法
②特に硬くなる筋肉をターゲットにしたストレッチ方法
この2つを軸に改善方法をお伝えしていきます。
①足先と膝(膝のお皿)の向きを平行に合わせる
良い姿勢を維持するための方法です。。
片側のつま先が外側や内側を向かないように、両足を真っ直ぐ進行方向に向けます。
また、つま先と膝の方向がずれて捻れ(ねじれ)が起きないように気をつけましょう。
↑右足に対して左足が外へ向いていることがわかると思います。
このような場合は右足に体重をかけている傾向が多いのですが、開いている側の足に体重をかける方もおられます。
気づいたら両足の向きを進行方向にそろえるようにしましょう。
↑膝のお皿の向きとつま先の向きをそろえるように意識付けていきましょう。
立っている時だけでなく、座っている時にも気をつけてください。
下肢にねじれが生じ、筋肉が硬く緊張するようになっていきます。
立ったままの時間が長くなる場合は、
まずは足先と膝の方向をセッティングし、左右の足幅を肩幅よりやや広めにとります。
そして、膝をほんの少し、1㎝曲げるようなイメージで、膝の関節を柔らかくリラックスするようにします。
重心が少し足指側(前方)へ移動する感覚が掴めるかもしれません。
気づいたら足元を見て、ズレていたら修正する。こちらを繰り返すうちに良い姿勢が定着していきます。
しかしながら、どれだけ良いポジションを取っていたとしても、30分〜1時間に一度はその場で足踏みをしたり、
体勢を変えるように気をつけましょう。動かないことで血流が悪くなります。
②3つの大きな筋肉をストレッチ
1)お尻の外側のストレッチ
画像を真似るようにポーズを取るだけでも効果があります。
コツは、背すじをしっかりと伸ばすことです。
無理をする必要はありませんが、乗せている側の下腿(膝から下)が床面と平行になるように手で押さえます。
2)太ももの裏〜ふくらはぎのストレッチ
こちらのストレッチも、背すじをピンッと伸ばすことが大切です。
上体を前に倒していく時に、背すじが曲がってしまうとストレッチがかかりません。
反対に、背すじを伸ばすと硬さを感じ過ぎるようであれば、その時点で十分に効果があります。
ストレッチは一度で効き目を得るものではありませんので、継続することで少しずつ柔軟性が戻ります。
次第に、背すじを伸ばしたままでも上体を前傾していけるようになっていきます。
※画像では右側を主体にしていますが、両方とも実施しましょう。
3)脇腹や腹筋の外側のストレッチ
1.左腕を天井方向に伸ばし、右手で左肘あたりをつかみます
2.背すじを伸ばし、そのまま右側へ上半身を倒していきます
3.右手は左腕の延長方向+右方向へアシストするように引くとよりストレッチがかかります
4.さらに、左ワキや肩甲骨あたりを反対の左側へ突き出すようにするとストレッチの強度が増します
3と4に関しては決して無理をしないようにしてください。まずは1〜2までをジワ〜っと行いましょう。
体幹を側面から支えている筋肉の状態を整えておくことで、より背骨を安定させることができます。
※画像では左側をストレッチしていますが、両方とも実施してください。
③入浴と水分補給
38〜40℃程度のぬるめのお湯に20分ほどゆっくり浸かる入浴は、全身の血行を促進する効果があります。
入浴剤を使ったり、半身浴を取り入れるのも入浴を習慣化するためにおすすめです。
就寝前の入浴習慣は、血行を良くして腰まわりの筋肉の状態を改善します。
睡眠中の疲労回復効果が高まりますので、
腰痛でお困りがあるようでしたら週に一度でもいいのでゆっくりと入浴する機会を作りましょう。
そして、日常習慣として水分摂取をこまめに行いましょう。
成人の体はおよそ60%が水分で構成されています。
また、神経を正常に働かせるためにも水分は非常に大切な役割をにないます。
腰痛だけでなく、痛みの原因の一つには隠れ脱水が関係しているケースがあります。
ヘルニアによる神経痛のケアにもつながりますので、こまめな水分補給で体内の水分量を保ちましょう。
④睡眠時間の確保
腰痛が慢性化している場合、疲労回復や傷んだ組織(筋肉や関節)の修復が間に合わないまま、
悪循環が続いていることが多いです。
まずは睡眠時間の確保と、入眠の時間をコントロールするようにしていきましょう。
具体的には、成長ホルモンが活発に働く22:00〜翌2:00の間に睡眠ができていることを目標にしましょう。
成長ホルモンは疲労回復や体の修復のために働くので、
遅くても23:00には布団に入る日を作るようにしていただきたいと思います。
理想的な睡眠時間には個人差がありますが、6〜8時間の睡眠が取れていれば問題ありません。
◯最後に
睡眠時間の確保や早寝をしようとすると、生活リズムや環境をガラッと変える必要性があるかもしれません。
また同居の方々からの理解を得ることも必要な場合があると思います。
ですが、早期の回復を考えるならまずは1週間。
睡眠や入浴への取り組み、こまめな水分補給、そしてストレッチを継続してみてください。
そして1週間続けることができたら、さらにプラス2週間の継続にチャレンジしましょう。
この3週間は、回復力が日常の負担を上回るまでの期間と考えてください。
継続することで、少しずつ変化が現れるようになっていきます。
しかしながら、
「一向に変化が現れない」「症状が少しずつ悪化しているように思う」
そういった場合もあるはずです。
そのような時には、お体の中に何か別の原因が隠れていることが多いです。
専門的な検査を行い、的確な治療を受けていただく方が早く良くなることは確かです。
もちろん当院でもお役に立てることはたくさんありますし、整体や鍼を使った治療は大変効果的です。
「毎日ストレッチに取り組めない」
「睡眠や入浴よりも仕事を優先したい」
「介護で夜中に何度も起きる」
そのような場合には、補填として当院での治療を取り入れていただくことをおすすめします。
いろんな形でお力になれることがありますから、お困りの際にはぜひ一度ご相談ください。
◯無料相談が可能です
・当院ではLINEから個別の相談を24時間受付けております。
↓ ↓
お友達追加をしていただき、お気軽にご利用ください。
「このような症状ですが良くなりますか?」
「病院では◯◯と言われましたが治療できますか?」
「最近◯◯がしにくいのですが原因がわかりますか?」
例えばこのようにメッセージをください。
どんなに些細なお悩みでも大丈夫ですよ。
・ネット予約はこちらからどうぞ
↓ ↓
https://ishida-saijo.com/webyoyaku
24時間対応していますが、当日のご予約はお電話にてお願いいたします。
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TEL:0898-64-2633
◯患者さんからの喜びの声
こちらでは、実際に当院で治療を受けられた患者さんからのお声をご紹介させていただきます。
Q.何が決め手で当院を受診されましたか?(当院を選んだ理由など)
知り合いからの紹介
Q.どのような症状にお悩みで当院を受診されましたか?
腰の痛み(ヘルニアになりかけ)
Q.実際に受診されて良かったことを書いてください
色々な整体や病院でだましだましやってきたが、2回目の通院でほとんど痛みを感じなくなった。
また、丁寧なカウンセリングをしてくれて、他の不調箇所にもアドバイスをくれたりして、親身になってくれる。
M.Aさん 39歳 男性 西条市在住 自営業
Q.何が決め手で当院を受診されましたか?(当院を選んだ理由など)
子供の紹介
Q.どのような症状にお悩みで当院を受診されましたか?
体全体の不調(腰痛・狭窄症・ヘルニア他)
腰を中心に歩くのも大変でした。
来院する前は杖を使う時もありました。
Q.実際に受診されて良かったことを書いてください
最初は先生も大変そうでしたが、おかげ様で、だんだんと体調も良くなり動くことが楽しくなってきました。
階段を見れば、そちらを使うようになり、気持ちも前向きで、孫の世話も、朝一番のJRに乗って通ったりしています。
これからも先生にお世話になりますので、元気で過ごせる様調整をお願いします。
M.Sさん 58歳 女性 新居浜在住 事務パート
Q.何が決め手で当院を受診されましたか?(当院を選んだ理由など)
友人の紹介で受診しました
Q.どのような症状にお悩みで当院を受診されましたか?
ヘルニアによる坐骨神経痛で、受診させて頂きました。
左足のしびれ、痛みがひどく、座るのも寝るのも大変でした。
毎日30分おきに痛みで目が覚めて、どの体勢も辛くて困っていました。
車の乗り降りも痛くて、くしゃみや咳をする度に、左足やおしりの周りが痛くて辛かったです。
Q.実際に受診されて良かったことを書いてください
今では、朝まで眠ることができ、日常生活が困ることもなく本当に有り難いです。
分からない事等も教えてくださって、いつも親切にご対応して下さりありがとうございます。
T.Iさん 37歳 女性 西条市在住 パート
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(監修 柔道整復師 鍼灸師 石田将太郎)