この時期、外で遊ぶ子どもや部活動をがんばる学生さんを見ていると、
「ちょっと元気がないな」
「動きが鈍いな」
そのように感じる場面はありませんか?
お母さん、お父さんからも
「子どもが家に帰ってきてから無気力で、ずっと横になっている」
「顔色が悪くて、ボーッとしている」
そういった声を耳にすることがあります。
そのような様子は、単なる疲れや睡眠不足と思われがちですが、
実は熱中症や脱水症の初期サインである可能性があります。
そして、正しい判断と適切な処置が必要になります。
子どもは大人より熱中症になりやすい
こんにちは。
愛媛県西条市の「いしだ鍼灸整骨院」院長、石田将太郎(いしだしょうたろう)です。
早速ですが、なぜ子どもは熱中症になりやすいのでしょうか?
その理由は大きく3つあります。
・体温調節機能が未熟
大人に比べて発汗能力が未発達なため、体温を効率的に下げることができません。
・体に蓄えられる水分量が少ない
子どもの体は大人より水分の割合が多い一方で、体格が小さいために失われる水分量が体に与える影響が大きいのです。
・遊びや部活動に夢中になる
子どもは「喉の渇き」をうまく感じられず、我慢してしまうこともあります。
その結果、気づかないうちに脱水が進んでしまうのです。
このような体質的な特徴から、子どもは熱中症リスクの高い存在といえます。
「無気力・ぼーっとする」はかくれ脱水のサイン
熱中症や脱水症は、必ずしも「体のほてり」「激しい頭痛や嘔吐」から始まるわけではありません。
初期に見られるサインの一つが、無気力・集中力の低下・ボーッとする様子です。
・なんとなく元気がない
・顔色が悪く、反応が鈍い
・すぐ横になりたがる
・いつもよりイライラしやすい
こうした症状やサインは、体内の水分や電解質が不足し、脳への血流や神経の働きが乱れている証拠です。
特に「眠いのかな?」と見過ごされやすいのですが、実は体のSOSである可能性があります。
夏休み明けは要注意 ― 暑さと環境変化のギャップストレス
夏休み明けのお子さんは、特に熱中症や夏バテを起こしやすい状態になっています。
・暑さによる体力の消耗が積み重なっている
長い夏休みの間に、屋外での活動や部活動、レジャーなどで体力を消耗し、水分・ミネラルも不足しがちです。
・冷房環境に慣れた体が残暑にさらされる
室内では冷房に慣れていた体が、登校再開と同時に炎天下の通学路や体育の授業にさらされると、
自律神経がうまく対応できずに大きな負担がかかります。
・生活リズムの乱れからの疲労
夏休み中に夜更かしや生活リズムの乱れがあった場合、
その疲れが抜けきらないまま残暑の厳しい季節を迎えることで、熱中症や脱水症のリスクがさらに高まります。
「そういえば、夏休み明けは特にだるそうにしていたな」――
そんな共感の声を持つ親御さんも多いのではないでしょうか。
この“ギャップストレス”が積み重なることで、
子どもはより“かくれ脱水”や夏バテを起こしやすい状態になってしまうのです。
水筒には「お茶か水」がおすすめ
熱中症対策として、スポーツドリンクを水筒に入れて持たせるご家庭も多いと思います。
確かに電解質や糖分を含み、運動中の素早い吸収には役立ちます。
しかし、毎日・常用する飲み物としては注意が必要です。
スポーツドリンク多用のリスク
・虫歯のリスク
糖分が多く含まれるため、口の中に残ると虫歯の原因になりやすくなります。
・血糖値の乱高下
一気に血糖値が上がると、その後急激に下がりやすく、結果的に「だるさ」「食欲不振」を招いてしまいます。
・食事の量が減る
甘い飲料でお腹が満たされてしまい、本来必要な食事量が減ることがあります。
これでは、水分だけでなく栄養までも不足してしまい、本末転倒です。
水分摂取の基本は「食事」
実は、人が1日に必要とする水分のうち半分近くは食事から得られるといわれています。
ご飯やみそ汁、野菜、果物には「水分+ミネラル」が自然な形で含まれており、
これこそが最も効率的な水分補給です。
だからこそ、スポーツドリンクは「熱中症リスクが高い場面でのサポート飲料」として活用し、
普段の水筒にはお茶か水をメインにするのがおすすめです。
結果的に「食事をしっかり摂ること」が最も安全で確実な熱中症対策になります。
家族で子どもの熱中症を防ぐ|水分補給と生活管理の工夫
では、家庭でどのような予防・対応ができるでしょうか。まずは以下の4点を意識してみていください。
1. 水分摂取は「喉が渇く前に」
「遊びの合間に必ずひと口」「部活の練習前後でコップ一杯」といったルールをつくることが大切です。
2. 電解質の補給には塩おむすび
汗と一緒にナトリウムが失われるため、塩分を含んだおむすび、ハチミツ梅などもおすすめです。
クラブ活動や部活動に励むお子さん、炎天下の中駆け回るお子さんには、
適時、ブドウ糖を含んだ経口補水液を状況に応じて使いましょう。
3. 食事をしっかり摂ることが水分補給の基本
先にも述べたように、水分補給の基本は食事です。
「朝・昼・晩の食事」をきちんと摂ることが、体の水分を守る最大のポイントです。
食欲が落ちると脱水リスクが一気に高まるため、消化のよい献立や果物をうまく取り入れることも有効です。
血糖値のコントロールも大切ですから食事前のスポーツドリンクはおすすめできません。
4. 室内環境を整える
冷房の温度管理や通気性のよい服装も重要です。
「冷やしすぎて体がだるい」「暑すぎて体力を消耗する」という両極端を避ける工夫が必要です。
当院でできるサポート
当院では、子どもの熱中症や脱水症に直接医療行為を行うわけではありませんが、
夏バテや自律神経の乱れからくる体調不良に対してサポートする施術を行っています。
・首・肩の緊張を和らげ、呼吸を深くする施術
・胃腸の働きを助ける鍼灸アプローチ
・自律神経を整えることで集中力・睡眠リズムを改善
成長期のお子さんは「疲れているのに眠れない」「体がだるいと勉強に集中できない」という悩みを抱えやすいです。
そんな時に、体を整えることで自然回復力を高め、夏の疲れを軽減することができます。
まとめ
子どもの「無気力」「ぼーっとしている」という様子は、見逃してはいけないかくれ脱水のサインかもしれません。
特に夏休み明けは、暑さによる消耗、冷房慣れした体、生活リズムの乱れ――
そうした“ギャップストレス”によって体調を崩しやすい時期です。
「そういえば夏休み明けは特にだるそうにしていたな」そんなお子さんの様子に心当たりがある方は、
ぜひ注意して見守ってあげてください。
水分補給は「喉が渇いたとき」ではなく「こまめに少量」が基本。
そして何より、朝昼晩の食事をしっかり摂ることが最大の水分補給です。
また、食欲の低下を防ぐためには血糖値の急上昇を防ぐ必要があります。
水筒には普段はお茶か水を入れ、スポーツドリンクは必要な場面でのサポート飲料とするのが理想です。
当院では、お子さんの怪我や姿勢管理、起立性調節傷害のサポートにも尽力しています。
他にも、体調不良や夏バテ回復をサポートする施術も行っています。
もし、西条市・新居浜市周辺で、
「子どもの元気が心配」「暑さに負けずにパフォーマンスを発揮させたあげたい」
そのようなお困り・ご希望がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
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(監修 柔道整復師 鍼灸師 石田将太郎)