「実家の百姓仕事と家事で休む暇なんてないのに、腰が痛くてまいっている」

 

「農家の嫁にとって腰痛は仕方のないものでしょうか」

 

「兼任農家で平日はパートもしています。足と腰が棒のようになります」

 

実はこの冬、農家をされている女性から腰痛のご相談を受けることが続いていました。

お話を伺っていくと、彼女たちの腰痛には共通した原因があることがわかりました。

 

今回のブログでは、女性農家さん特有の腰痛の原因を解説しています。

そして、すぐに始められるセルフケアもご紹介しています。

 

関連動画もご紹介していますので、合わせてご視聴いただくとより理解が深まるはずです。

お悩みになられていましたら、ぜひ一度ご覧ください。

 

 

女性農家を悩ませる腰痛の原因とは

 

こんにちは。

愛媛県西条市でいしだ鍼灸整骨院を開業しています、院長の石田将太郎(いしだしょうたろう)です。

 

畑の作業を終えたあと、腰を伸ばそうとした瞬間に「ズキッ」と痛む。

朝、長靴を履こうと前かがみになったとき、腰が固まってしまい恐怖を感じる。

「また腰か…」

そう思いながらも、作業を休むわけにはいかない。

 

農業に携わる女性の多くが、そんな現実と向き合っています。

 

実際に当院にも、

「毎年、寒くなると腰が痛くなる」

「田植えや収穫の時期には腰が悲鳴を上げる」

「病院では異常なしと言われたけれど、痛みは消えない」

こうした相談が数多く寄せられます。

 

農業による腰痛は、単なる「使いすぎ」だけではありません。

その背景には必ず、①冷え②血流の低下③自律神経のアンバランスが深く関わっています。

 

今回のブログでは、特徴的な女性農家さんの腰痛について原因と対策につながるセルフケアを4つご紹介します。

ぜひ最後までご覧いただき、お役立てください。

 

 

女性農家の腰痛は筋肉疲労だけが原因ではない

 

農作業は、腰に大きな負担がかかる仕事です。

・中腰姿勢

・前かがみ姿勢

・重いものの持ち運び

・長時間の立ち仕事

・足元の悪さと長靴の影響

これらが積み重なることで、腰への負担は確実に増えていきます。

 

しかし、同じ作業をしていても、腰が痛くなる人とならない人がいるのも事実です。

その違いは、筋力や年齢だけでは説明できません。

実はそこに関わっているのが、「体の冷え」と「自律神経の働き」なのです。

 

 

冷えが腰痛を悪化させるメカニズム

 

農作業は、屋外で行われることがほとんどです。

朝夕の冷え込み、風、湿気、冷たい土や水。こうした環境は、体の深部体温を下げます。

 

体が冷えると、私たちの体は本能的に反応します。

代表的な反応は、「血管を縮める」「筋肉を緊張させる」「血流を減らす」この3つを覚えておきましょう。

ですがこれらの反応は、体温を守るための大切な仕組みです。

 

しかし、この状態が長く続くと、

①筋肉が硬くなったまま痛みや痺れを招く

②血流が悪くなることで様々な不調の原因となる

③睡眠が浅くなり疲労が抜けにくくなる

このように悪循環が生まれます。

 

 

さらに、深部体温が1℃下がると、代謝が約10%低下すると言われています。

代謝が落ちると、筋肉に必要なエネルギーを生み出しにくくなります。

 

これはつまり、筋肉が栄養失調や酸欠を起こし、うまく動けなくなるということ。

このような状態だと、本来なら問題のない動作でも、思いがけず堪えてしまうことがあります。

もちろん腰も例外ではありません。

 

例えば、

・苗を持ち上げるとき

・草取りで立ち上がるとき

・軽い荷物を肩に回し掛けるとき

・作業後に何気なく腰を伸ばすとき

こうした日常動作が、腰痛の引き金になります。

 

つまり、女性農家さんの腰痛は、

「作業」だけでなく、「冷えによる体の変化(新陳代謝の低下)」が重なって起こっているのです。

 

 

自律神経の働きが冬場の腰痛に影響する

 

血流を調整し、体温の調節をしているのが自律神経の働きです。

自律神経には、①交感神経(活動・緊張の神経)②副交感神経(回復・リラックスの神経)の二つがあります。

二つのうち、寒さの影響や疲労が続くと交感神経が優位になります。

交感神経が優位になると、

・筋肉が硬く緊張する

・血管が縮むことで血流が低下する

という状態が続きます。

冷えによる血管への影響は、自律神経の作用が関係していることがわかりますね。

 

また、農作業は、体だけでなく心にも緊張を与えていることがわかりました。

「休めない」

「やらなければならない」

こうした状況が、自律神経をさらに緊張させます。

 

つまり、女性農家さんの腰痛は、

「働きすぎた腰」と「休めなくなった体」という二つの問題を抱えているのです。

 

 

冷えに負けない|女性農家さんの腰痛を防ぐための4つの対策

 

ここからは、農業に携わる女性の皆さんに意識してほしいポイントをお伝えします。

特に、冷えに負けない腰痛対策として、おすすめのセルフケアをお伝えしていきます。

今日からできる簡単な内容です。動画でもご紹介していますので、ぜひ一緒に始めましょう。

(セルフケアのご紹介は7’35〜)

 

1.腰とお腹を冷やさない

農作業中でも、冬場は腹巻きやインナーを活用し、腰とお腹を冷やさないことが大切です。

腰は、体の中心です。ここが冷えると、全身の血流が低下します。

これは、腰痛予防の基本とも言えます。

体が温まってくるまでは、カイロを忍ばせておくこともおすすめです。

 

2.作業後に体を温める

作業をした日は、できるだけ湯船に浸かりましょう。

湯船に浸かることで、血流が改善し、腰まわりの筋肉がゆるみます。

リラックス効果によって副交感神経が働き、疲労が回復しやすくなります。

睡眠の質も格段に上がるので、農作業後の入浴は本当におすすめです。

 

3.呼吸法で体の緊張をゆるめる

農作業中は、無意識に呼吸が浅くなっています。

実は、覚醒中の呼吸が小さくなると、睡眠時の呼吸はさらに小さくなります。

対策としては、寝る前に、『吸う:吐く = 1:2』の比率で深呼吸を1分間行ってみてください。

吐く息を長くするだけで、体の緊張は驚くほど変わります。

実はこれ、自律神経を整える簡単な方法なんです。

 

4.手足の内在筋を動かす

手や足の奥にある筋肉(内在筋)は、血流を生み出すポンプの役割を担っています。

この筋肉が弱ると手足の末端が冷え、その冷えが全身に広がっていきます。

やがて交感神経が過剰に働くようになり、やはり腰痛もひどくなっていきます。

手や足の内在筋肉を意識的に動かすことで、体の末端から温かさが戻る感覚を感じる方も少なくありません。

 

内在筋の刺激は、女性農家さんの腰痛対策としてとても理にかなった方法です。

詳しいやり方はぜひ関連動画をご覧ください(内在筋の刺激方法おについては9’48〜)。

 

 

女性農家さんを腰痛から救いたい|いしだ鍼灸整骨院の腰痛治療

 

当院では、女性農家さん特有の腰痛を「腰だけ」では診ません。

・姿勢

・骨盤や背骨の動き

・股関節の可動性

・体の使い方

・冷えと自律神経の状態

・農業以外からの影響やストレス因子

こうした全身の状態と生活背景を評価していきます。

 

実際に女性農家さんのお体を診ていくと、

①骨盤が前後に傾いている

②片側の股関節だけに可動域制限が起きている

③足裏の感覚が鈍くなっている

④呼吸が浅くなっている

⑤お腹の奥・太ももの内側・お尻の筋肉がセットで硬くなっている

このように5つの特徴が見られることが多いです。そして、これらはすべて腰に負担を集中させる要因です。

 

当院では、

・伝統的な手技療法による骨格や関節の調整

・微弱電流療法による筋肉と神経の回復

・優しい鍼(はり)刺激によって自律神経の働きと血流を改善

・姿勢評価による体の使い方の見直し

これら組み合わせ、腰痛の根本改善を目指します。

 

腰痛を「結果」としてではなく、体全体のバランスの乱れとして捉えること。

それが、私の治療の軸です。

 

 

腰痛は農業を続けるための大切なサイン

 

農業は、生活そのものなのだと学ばされました。

だからこそ、

「腰が痛いくらい、仕方ない」

「みんな我慢している」

そう思ってしまいがちなのかもしれません。

 

ですが、腰痛は、体が出している大切なサインです。

「体が冷えすぎていますよ」

「心まで緊張していますよ」

「休む時間が足りていませんよ」

そのように、体が教えてくれているのです。

 

「年齢のせい」と諦める必要は決してありません。

体の仕組みを理解し、正しく向き合えば、腰は必ず変わっていきます。

 

今回、4つのセルフケアをお伝えしましたが、一気に全てを行う必要はありません。

しやすいものから少しずつ取り組んでいってください。

 

ですが、セルフケアを続けても一向に腰痛が改善しない場合には、

お体の中に、何か別の原因が隠れている可能性があります。

そのようなときは、無理をせず、早めにご相談ください。

 

これからも、長く畑に立ち続けるために、一度、お体と向き合ってみることも大切です。

そして、必要なサポートがあれば、どうぞ遠慮なく当院をお頼りくださいね。

 

今回のブログは以上になります。

記事内容が、女性農家さんの腰痛や冷え性を解消するために、少しでもお役に立てていれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

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(監修 柔道整復師 鍼灸師 石田将太郎)

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