「私は夏場のほうが肩こりがひどいんです」
「冷房が直接あたらないようにして、首や肩を保温しているのですが…」
ある肩こり患者さんからそのようにお悩みを伺いました。
「動画を観てストレッチに取り組んでいますが、いまいち成果が出ません」
「仕事や生活はいつもとなんら変わらないのにどうして?」
ネットやSNSを駆使して肩こりについて色々と調べてくださり、
肩こりストレッチなどのセルフケアを実践されたりと、大変真面目な患者さんです。
原因がわからないまま、不安と苛立ちが顔をのぞかせていました。
◯ストレッチも効かない夏の肩こりの原因は喉(のど)の冷え!?
こんにちは。
愛媛県西条市でいしだ鍼灸整骨院を開業しております、
院長の石田将太郎です。
じつは最近、同じようにお話しくださる方のご来院が続いたのです。
とくに、「夏場のほうが肩こりがひどい」というお悩みでした。
気になったので他にもお体に異変はないかなと、細かく調べていきました。
すると、ある共通点があることに気づいたのです。
それらは、
・喉がむせこみやすい
・胸のあたりを掻くクセがある
・やや下痢気味
というものでした。
これらのことから、私の中である記憶が蘇ってきました。
それは以前、通院中の女性患者さんから、小学生のお子さんの皮膚湿疹のことでお悩みを伺ったことでした。
「軽いアトピー体質なのですが、喉や胸の周りの湿疹が夏になるとひどくなるなるんです」
というお話しでした。
その時は、夏場であることと子どもの症状についてということだったので、
私は率直に、「お子さんはアイスクリームをよく食べますか?」と女性患者さんに伺いました。
すると、「甘いものは控えるように言ってるので、アイスクリームは極力我慢しているけど、
替わりに氷をしょっちゅう食べています」とのことでした。
この時、ほぼ推測どおりの答えが返ってきたので、
女性患者さんには提案として、
「氷を食べることまで我慢させるのは酷かもしれませんので、氷の食べ方を変えるようにしてみてください」
「一個の氷を口の中で溶かすようにとお願いしてください(ガリガリ噛んで食べていると伺ったので)」
という内容をお伝えしました。
2週間後にご来院されたときに、開口一番お子さんのことをお話しくださいました。
「先生、ありがとうございます!胸のひどいただれ、マシになったんです!氷がダメだったんですね!?」
お子さんも素直に聞き入れてくださったようで、すんなりと胸や喉まわりの湿疹が落ち着いていったようです。
そして極めつけは、
「あと、まだ小学生なのに肩こりがあったんですけど、最近そぶり(肩に手をやったり、首をウネウネしたりしていたそうです)
をしなくなりました。聞いてみたら、(肩こりを)忘れていたようなんです!」
そのように、興奮気味に続けてくださったのです。
◯喉の調子が悪いと肩こりになる理由とは?
長い前置きのようになりましたが、これは実際のお話しです。
氷の食べ方を変えたことと、肩こりに関係があるの?
と思った方もおられるかもしれません。
じつは体には、「内臓-体性(ないぞう-たいせい)反射」というメカニズムがあります。
それは、
内臓の調子や状態が、神経をつたわって近くにある筋肉や皮膚などに投射(とうしゃ)して影響する、
という仕組みです。
影響のしかたはシンプルで、
内臓の調子が悪ければ、関連する筋肉や皮膚がかたくなったり、
ひどい場合や、ほかの要因と重なった時などには、タダレたりして炎症を起こします。
ほら、強いストレスがかかったり食べすぎたりして胃が悪いと、背中(胃の裏)が痛むとかって聞いたことありませんか?
まさにこれは「内臓-体性反射」があらわれていて、それを自覚できた状態なんです。
この度の肩こり患者さんたちは共通して、
胸まわりを無意識に掻いていたり、咳込んでむせる機会が多く、また、お腹をくだし気味でした。
さらに詳しく伺っていくと、
「同僚につられてアイスコーヒーを日に何杯も飲むようになった」
「冷蔵庫には常にアイスクリームをストックしているので、以前よりも食べる量が増えている」
ある方は、
「営業に行けば氷の入った冷たい麦茶やアイスコーヒーが必ず出てくるが、飲まないわけにはいかない」
そのように教えてくださいました。
それらの情報をもとに、
冷えてかたくなった喉や食道の様子が、近くの筋肉や皮膚に投射したと考えまています。
近くの筋肉というのは、ずばり首や肩まわりの筋肉です。
肩こりに影響してしまうことも、無理のないことだったと思います。
ちなみに食道は喉からおよそ25cmほど下に伸びますから、
胸あたりに違和感や痒みを感じることも不思議ではなくなります。
◯ストレッチ不要!夏場に肩こりがひどくなる方にオススメの解消法をお伝えします。
もし、夏場のほうが肩こりが辛い、暑くなってから肩こりが慢性化している、
そのようにお困りの方には、これから紹介する2つの方法を試していただきたいと思います。
①蒸しタオルで喉や胸元を温める
75〜80℃程度の蒸しタオルを作り(濡らしたタオルを温度設定したレンジでチンするだけで完成)、
乾いたタオルにくるんで喉や胸元に乗せて冷めるまで置いておくだけです。
ぜひ睡眠前におこなっていただくことをおすすめします。
②胸をひらいて大きな深呼吸をする
胸まわりがかたく縮んでいると、肋骨(ろっこつ)や肺(はい)の動きが制限されます。
つまり、呼吸が浅くなるので、酸素が体のすみずみまで行きとどかない原因となります。
このままでは体がどんどん緊張してかたくなり、肩こりがエスカレートする大きな原因となります。
ですので、できれば1時間に一度を目安に、胸をひらいて大きな深呼吸をしていただくことをおすすめします。
たった1回の深呼吸でかまいませんので、胸をしっかりと開くようにしてください。
また、当院の患者さんにもおすすめしているのですが、
童心に戻って体を大の字にひらき、大きな深呼吸を3〜5回繰り返してから寝てもらうようにしています。
こちらも睡眠前に、布団に寝転んだときにおこなっていただくことをおすすめします。
睡眠中に体をしっかりと回復できれば、辛い肩こりの改善がしやすくなります。
そしてせっかくですから、氷入りの飲み物などは極力控えるように心がけましょう。
◯まとめ
ここまでご覧いただきありがとうございます。
この度は、
・夏の肩こりは喉の冷えが原因の時がある
・体の外側と内側の関係が肩こりにつながる仕組み(内臓-体性反射)
・ストレッチ要らずのおすすめ解消法
そういった点についてブログを書かせていただきました。
辛い症状の改善に向けて、少しでもお役に立てる内容となっていたなら幸いです。
まずは紹介した解消法を3日〜1週間ほど継続していただければと思います。
継続していくことで辛い肩こりが少しづつ軽減していき、
併用していただければ、肩こりストレッチなどの効果が高まっていきます。
それでも、体調が一向に変化しないといった場合には、なにか他の原因が隠れている可能性があります。
そういった場合はぜひ当院へご相談ください。
また、内容についてのご質問や、解消法についてもっと詳しく知りたい、そのようなご意見もお待ちしております。
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◯患者さんからの喜びの声
(監修 柔道整復師 鍼灸師 石田将太郎)