「冬場は足先が冷えて腰まで辛くなってくる」
「下半身が冷えると脚が棒のようになって立ち上がる時に腰痛を感じる」
この度のブログは、冷えと腰痛にお悩みになるデスクワーカーさんに向けた内容です。
対策についても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
◯はじめに
こんにちは。
愛媛県西条市でいしだ鍼灸整骨院を開業しています、院長の石田将太郎(いしだしょうたろう)です。
冬場の腰痛にお悩みになる方にとっては、大変辛い季節になってきました。
当院でも、12月〜1月は特にデスクワークをされる女性からのご相談が一気に増えます。
確かに腰痛は寒くなると増えるように感じます。
ですが、寒冷の影響だけが原因ではないことも多くあり、その人によって原因や対策も変わります。
そのような中ですが、今回のブログではデスクワーカーさんの下半身冷えと腰痛について、
関係性や原因、そして当院で実際におすすめしている対策方法をご紹介させていただきます。
冷えによる腰痛の影響は、長い人だと春先やゴールデンウィークまで引きずる傾向があります。
腰痛は身体的なダメージだけでなく、精神的ストレスにも変わります。
長期間腰痛に悩まれることを考えると大変心苦しいです。
ぜひ今回のブログをご覧いただき、解消のためにお役立ていただければ幸いです。
◯デスクワーカーの下半身冷えと腰痛の関係とは
足先をはじめ、下半身の冷えが関係する腰痛の原因は大きく分けて2つあると考えています。
そして、意外な対策によってその原因を解消することができることもあります。
原因のひとつ目は、冷えによる血流の低下です。
寒くなると体温を逃さないように血管が縮み、血液の流れを制限します。
気温や室温に限らず、冷たい(低い)ものほど下の方へ落ちていくため、
どうしても足元や下半身のほうが冷えの影響を受けやすいです。
比重や熱伝導の特徴から、液体においても低い温度は下へ落ち、高い温度は上へのぼる傾向があります。
例えば、ぬるいお風呂に熱いお湯を足しても、かき混ぜないとお風呂の上の方だけが温まっているだけです。
実は体内でも少なからずこの特徴が影響します。
というのも体は60%が水分でできているため、お風呂のかき混ぜに変わるような対策がない限り、
じっとしていると下半身に冷えが集中することは、自然なことなのかもしれません。
そして、冷えによる血流量の低下はやがて腰痛につながります。
血液には「栄養」や「酸素」を全身に運ぶ役目がありますから、
血流が悪くなることで下半身の筋肉や腰の筋肉には十分な「栄養」と「酸素」が供給されなくなり、
やがて状態が悪くなって筋肉が痛むようになります。
また、下半身の働きが低下することで、腰に負担がかかるようになります。
それは、腰と下半身の働きがほとんど同時に行われるものだからです。
片一方がうまく働かなくなると、もう片一方に負担がしわ寄せされることになります。
例えば椅子に座っている時の姿勢保持、他にも、立ち上がる時の踏ん張り、これらは下半身と腰の協働作業です。
足部やふくらはぎ、太ももが冷えて硬くなり、うまく機能しなくなれば腰に負担がかかるようになります。
◯冷えに誘発された姿勢が腰痛につながる
ふたつ目の原因は、冷えを感じた時に起こりがちな姿勢や身体動作です。
特徴的なのが、座っている状態でつま先立ちをしている姿勢です。
冷えを感じることで自然と体に力が入ったり、身を縮めたりする動作は熱を生むための生理的な現象ですから、
決しておかしなことではありません。
しかしながら座った状態でつま先立ちをしていると、下半身にある全ての関節や筋肉が緊張して硬くなり、
やがて疲労してしまうため、その影響はやはり腰に及ぶようになります。
このように、下半身の疲労や血流量の低下が関係し、
間接的に腰に負担がかかることで腰痛を発症することが推測できます。
反対に、下半身の冷えや、筋肉・関節の疲労を防ぐ方法を取り入れることができれば、
冬場に起こりやすいデスクワーカーの腰痛は解消できると考えています。
◯ちょっとした対策で下半身の冷えによる腰痛を解消
ここからは、実際に当院の患者さんに提案している冷え予防と腰痛対策をお伝えしていきます。
⑴ソックス(靴下)をこまめに履き替える
足先が冷たくなっている方や末端冷え性の人には、ある共通した身体特徴がありました。
それは、下半身に力が入り、ふくらはぎや太ももの筋肉が硬くなっている傾向でした。
そして実際にソックスや素足に触れると、湿気をまとう様子が共通していることもわかりました。
おそらく、緊張状態やストレス・過度の疲労によって足先や足の裏に汗をかきやすくなっているのだと思います。
想像していただきたいのですが、雨で濡れたソックスのままでいると余計に冷えを感じるはずです。
足部に汗をかくことがきっかけで冷感を捉える感覚が強くなると、下半身の筋肉には過剰な緊張が生じます。
なので、出勤後やトイレ休憩・お昼休みといったタイミングで予備のソックスに履き替えることをおすすめします。
皮膚の湿気を乾燥させることで、冷感がマシになることを感じていただきたいと思います。
可能であればカイロなどで温めておくと、履き替えた瞬間に体がほっと緩みます。
このように体(特に下半身の筋肉)から緊張が和らぐ工夫をすることで、腰痛になりにくくなります。
⑵足裏全体を接地して座る
先にも述べさせていただいたように、座ったままつま先立ち状態にならないように注意する必要があります。
つま先立ちをしていると足首やふくらはぎが硬くなります。
太ももや股関節の緊張をまねくようになり、やがて腰痛に変わる可能性が高いです。
椅子にはやや浅がけに座るようにして、自然に足裏全体が接地する位置を探すことからスタートしてください。
腰痛と下半身の冷えとの悪循環を断ち切るために、座りながらつま先立ちにならないように意識しましょう。
大抵の場合、無意識につま先立ちになっているはずです。
ですので、まずは「(つま先立ちに)気づいたら直す」を繰り返すことから始めてください。
⑶タイマー機能を使った管理
デスクワーク中には30分〜45分に一度その場に立ってみたり、軽い足踏み運動をすることをおすすめします。
人の体は30分間じっとしているだけで血液循環が大幅に低下します。
スマホのアラーム機能などを使い、座りっぱなしの時間が長くならない工夫をすることも大切です。
また、冬場は水分摂取が疎かになりがちです。
体内の水分量を一定に保つことも腰痛や冷え症の改善には必要ですから、
同じタイミングで水分補給をするように心がけていただきたいと思います。
⑷貼るカイロの効果的な使い方について
可能であれば、以下の4点をカイロを使って温めましょう。
①鼠径部(そけいぶ)や太ももの内側の股関節付近
②内側のくるぶし周辺
③下腹部(おへその下から恥骨のあたりまで)
④仙骨(だいたい③の裏側あたり)
①②に関しては、動脈という大きな血管が体表面近くに浮き出ているポイントです。
血管をダイレクトに温めることができる場所であり、反対に熱中症の時には積極的に冷やす場所です。
③④ですが、お腹側と背中側を挟むようにカイロを貼ってください。
自律神経の働きを安定させることで、血流改善の効果が期待できます。
4枚のカイロを毎日のように貼り替えることはいろんな面で負担になるかもしれません。
その場合には、①②もしくは③④のどちらかを試していただき、温熱効果を感じやすいほうを継続してください。
⑸入浴後のストレッチ
ふくらはぎや太ももの筋肉内には、血液がたくさんストックされています。
お風呂でよく温まったあとには、ふくらはぎや太ももを入念にストレッチしてあげてください。
下半身の血流の改善につながります。
また、背中から腰の筋肉のストレッチとして、
仰向けに寝転び、立てた膝を左右に倒すような動作が腰痛予防には効果的です。
ここまで5つの対策方法をお伝えしてきました。
一気に全てを取り組むことは大変かと思いますので、取り入れやすそうなものから始めていただければと思います。
効果を確かめながら、冷えに関係する腰痛の解消に役立てていただければ幸いです。
◯まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
今回のブログでは、デスクワークをされる方の腰痛について紹介させていただきました。
特に、冬場に多い足先や下半身の冷えに関係した腰痛について触れています。
さらに、冷え性と腰痛にお悩みの方におすすめの対策方法を5つ紹介させていただきました。
一気に全てを実践することは難しいと思いますので、
取り組みやすいものをいくつか選んで継続していただければ幸いです。
しかしながら、取り組みを継続しても「一向に腰痛が良くならない…」そういった場合もあるはずです。
そのような場合には何か他の原因が隠れていることが多いです。
また、腰痛には複数の原因が混在していることも少なくはありません。
取り組みを続けても腰痛に変化がない場合には、専門的な医療機関(病院や整形外科)、
または、柔道整復師や鍼灸師といった国家資格を保有する施術者のいる治療所に一度ご相談いただき、
腰痛の原因を知った上で正しい施術を受けていただくことをおすすめします。
当院でも腰痛を専門としていますので、お困りであればお気軽にご相談ください。
きっとお役に立てることがありますのでご安心ください。
最後になりましたが、今回のブログがお困りに対して解消の一助となっていれば幸いです。
冷え性や腰痛から解放され、健やかに毎日の生活を送っていただけることを心より祈念いたします。
◯当院の詳細について
※当院は完全予約制・自費診療専門の鍼灸整骨院です。
※施術料金
初回:12,800円(税込)
2回目以降:9,800円(税込)
もっと当院について知りたい方は、当院ホームページをご覧ください。
患者さんの声などもご紹介させていただいております。
(柔道整復師・鍼灸師 石田 将太郎 監修)