「毎日の抱っこで肩が辛い…」
「我慢しすぎて手の感覚がなくなってきた」
初めてご来院された子育てママさんからこのような相談を受けました。
さらに詳しくお話を聞いていくと、
「辛いけど主婦に休める時なんてないですよ…」
「子どもを持ち上げる時にもズキッと痛むから、落としたりしないか不安です」
そのようにお話しくださいました。
もしかしたら、同じようにお困りを感じられている方がおられるかもしれません。
こんにちは。
愛媛県西条市でいしだ鍼灸整骨院を開業しております、
石田将太郎です。
子育てまっただ中の女性患者さんと話し、
私には想像のつかなかった辛さや不安を感じられていることを知りました。
子育てをしていると自分の時間を作ることなんてまともにはできません。
抱っこや育児の負担は大きくなるばかりで、随分と我慢をされた状態で当院へお越しに
なられました。
来院するにも子どもを預ける必要があり、気持ちよく足を運べたわけでは
なかったと思います。
実は私も二児の父であり、
仕事中いつも子どもたちを見ていてくれている妻や、
支えてくれる義両親には感謝しかありません。
この度のブログでは、
抱っこをはじめ、育児や家事の負担で起こりえる辛い肩こりや腕の痛みの原因、
そしてその解消法について書かせていただきました。
今回のブログ記事をご覧になっていただくことで、
少しでもお悩みが解消してもらえればと願っております。
お時間の許す折に、ぜひ最後までご覧いただけると幸いです。
【長時間の抱っこ・抱っこヒモによる肩こりや腕の痛みの関係とは?】
赤ちゃんや子どもを長時間抱っこしていると肩や腕はパンパンになりますよね。
外出をする時にはたいていの場合抱っこヒモを使うことが多いと思います。
腕や手にかかる負担が分散され、さらに両手が空くのでとても助かりますよね。
ですが肩や脇腹をしめつけるヒモやバンドのストレスは、
思っている以上にダメージを蓄積させるようでした。
突然ですが、音楽室の大きなピアノや、お家であれば冷蔵庫などを動かした後に、
フローリングや床に凹みができている様子を見たことってありませんか?
あの凹みの部分って、
他の場所に比べると硬く縮んで非常に悪い状態となっています。
実は抱っこヒモによる圧力や、
締めつけられて負担を受けているわき腹のあたりには、
凹みの場所と同じような状態になっていると考えていただきたいんです。
(抱っこヒモを使わない場合、同様の負担が肩や腕にモロ掛かりすることとなります)
人の体には「栄養」・「酸素」・「刺激」という3つの要素が
必要になります。
体を動かしたり、何かを感じたりすることが「刺激」になり、この刺激によって
活発になるものが体の中の循環=血のめぐり・リンパの流れです。
「栄養」と「酸素」は血のめぐりによって体中のすみずみまで届けられます。
また必要のなくなった老廃物はリンパの流れにより、
最終的に体外へ出されていきます。
抱っこヒモの負担によって、
肩やわき腹あたりの循環はどんどん悪くなっていきます。
そのような状態では肩や首の筋肉に「栄養」や「酸素」が充分にいきわたりません。
長くそのような状態が続くことで肩や首が痛んだり、腕や手がシビれだすことは、
無理のないことだったと思います。
花王が実施した調査によると、子育てママが体への負担を感じるタイミングは、
子どもを抱っこ(おんぶ)している時が一番多い!
という結果になっていることがわかります。
これらを見ることで、できるかぎり妻の抱っこによる負担を減らせられるように、
率先して抱っこができるように努めようと心に誓いました。
【抱っこの負担に負けない!
辛い肩こりや腕の痛みを解消する方法3選!!】
ここからは抱っこによる負担と、
抱っこヒモの締めつけによって起きる肩こりや腕の辛さを解消するための方法を
お伝えしていきます。
①腕を伸ばし、手首を反らした状態で大きく肩をまわす
抱っこの状態と反対の姿勢を使って腕や肩をストレッチしていく方法となります。
ポイントは肘から指先までピンッと伸ばし、そこから手首を反らせた状態を作ることです。
その状態をキープしながら腕ごと肩を回していきます。
できるだけ大きく回しましょう!
前まわし後まわしを各10回ずつ、1日に2〜3セットをおこなってみましょう。
②体の横側を伸ばす
腕の痛みが強い方は、こちらの運動もぜひ取り入れてください!
〈手順〉
左側の場合
1.左腕をまっすぐ真上に伸ばす
2.右手を使ってさらに真上の方向へ引っ張る
3.そのまま右側へ体を倒す
2を飛ばすと横に倒した時の伸び幅が少なくなると思います。
また腕や手の力が弱い方は、誰かに2の役を助けていただくことも効果的です。
10〜20秒ほど伸ばしたら、ゆっくりと体勢を戻して力を抜きます。
この運動を左右各2回、1日に2〜3セットを目標に行いましょう。
・肩甲骨の外側あたり
・抱っこヒモの横ヒモによって締め付けられる場所の周辺
(緑のマークあたり)
そういったあたりが伸びていくように角度をさぐりながら伸ばしてみましょう。
伸ばす時には深呼吸をするように意識してください♪
③肩甲骨をよせる運動
〈手順〉
(立った状態でおこなうとをおすすめします)
1.頭の垂れた状態で背中を丸めたポジションをとる(あえて猫背)
2.そのまま腰のあたりで手を組む(手のカゴを作る)
3.背すじを伸ばして少し大袈裟に胸を張る
4.顔を起こし(可能なら天井を見るぐらい)、同時に肩を引く
5.肘を伸ばして腕を下へ引く
胸を張り肩を引くことで肩甲骨がギュッと内側による感覚があると思います。
そこから肘を伸ばしていきましょう。
そのままの姿勢で5〜10秒間、深呼吸をしながらキープしてください。
終わったら脱力し10秒間休みます。
この運動を3〜5回、1日に2〜3セットおこなっていただくことをオススメします。
しかしながら、
なかなかご自身の時間を作ることが困難だと思います。
抱っこを代わってもらった直後、お子さんがやっと寝てくれたあと、
ゆっくりお風呂に入ることができたならその入浴後。。。
ぜひどれかひとつでも続けて見てください。
【まとめ】
今回は子育てママに頻発する肩の辛さや腕の痛みについて、
原因や解消法を交えて書かせていただきました。
・抱っこや、抱っこヒモによる圧力によって負担のかかったお体は、
長時間重量物を置いていたフローリングの凹みのように痛んでいる。
・人の体は「栄養」「酸素」「刺激」の3要素で成り立っている。
・負担や辛い症状を解消する方法3選。
といった内容でした。
また解消法に関しましては、
・慢性的な肩こりに悩んでいる
・頭痛がする
・腕や肩の動きが悪くなってきたように思う
・事務仕事を始め長時間のデスクワークをしている
・運動不足を気にしている
・姿勢の悪さが気になる
そういったお悩みの解消法としてもオススメします。
ぜひ実践していただけると幸いです。
【最後に】
ここまでご覧になっていただきありがとうございます。
紹介させていただいた解消法を少しずつ取り組んでいただくことで、
お体の辛さが軽くなり、抱っこだけでなく育児にも余裕が感じられるようになって
いただければ嬉しいかぎりです。
不安を感じることが多いと思います。
私も一人で子どもを見る時は緊張と不安を感じ、体が硬くなります。
心と体は密接なんだなとあらためて感じます。
お体の痛みや不調が軽くなるだけで、
気持ちまで軽くなることも大いにあります。
しかし、この度の解消法を取りくんでみたものの、なかなか改善されないことも
あるはずです。
そういった場合は何か他の原因があるかもしれません。
そのような時は思い切って当院へご相談ください。
不安に寄り添い、しっかりとサポートさせていただきますので、
ご安心ください。
(監修 柔道整復師 鍼灸師 石田将太郎)