「現場監督をするようになってから冬場の腰痛に悩むようになった」
「スーパーのレジ打ちをしていると、冬は底冷えがひどくて腰にこたえる」
「冷え性が気になるようになってきた頃から腰の痛みも悪化している」
そういったお困りはありませんか?
今回のブログでは、「立ち仕事による腰痛と冷え」について書かせていただきました。
◯はじめに
こんにちは。
愛媛県西条市でいしだ鍼灸整骨院を開業しています、院長の石田将太郎(いしだしょうたろう)です。
今回は、立ち仕事による腰痛にお悩みの方に向けてブログを書かせていただきました。
さらに、底冷えによって腰痛が悪化する理由や、おすすめの解消方法をお伝えしています。
まず初めに、今回のブログを書こうと思ったきっかけが2つありました。
1つ目は、今や腰痛は国民病とも言われ、当院にも腰痛患者さんのご来院が年々増えています。
そのような中で、忙しくて治療に行けない方にも腰痛を改善する方法を知っていただきたかったため。
2つ目ですが、レジ打ちの仕事をされる方をはじめ、立ちっぱなしが関係している腰痛患者さんから、
「冬場寒くなると余計に堪える…」というお声をいただくようになったことです。
・職場の底冷えが腰痛にも影響する
・足先から腰にかけて冷え固まっているような感覚がある
・腰の痛みで家事や育児がはかどらない
そういったお困りを抱えているようであれば、今回のブログの内容がきっとお役に立てるはずです。
お時間の許す際に、ぜひ最後までご覧ください。
◯底冷えと腰痛の関係とは
早速ですが、どうして底冷えすると立ち仕事の腰痛に影響するのでしょうか。
答えを言ってしまうと、冷えることによって血流が悪化するすることが原因だと考えています。
冷えを感じると、体から熱を逃さないように、体内ではさまざまな働きが行われます。
その中の一つに、血管を収縮させる働きがあります。
具体的には、血管を狭くして、血流を最少限に保とうとする作用です。
では血の流れが最少限になることで、どのようにして腰痛に影響するのでしょうか。
まず、血流が最少限になるということは、血の巡り、つまり血液循環を制限することになります。
私たちの体は、血液によって栄養や酸素が全身のすみずみまで運ばれていくことで、
良い状態を保つように仕組み化されています。
さらに、血液は液体なので温度を運んでいることになります。
つまり、冷えによって血管が収縮することで、体内の血液循環が悪くなり(血流の低下)、栄養や酸素、
そしてあたたかい温度が全身に行き届かなくなる場合があります。
さらに、日頃の疲労やストレスによって硬くなった筋肉や関節は、すでに血流が悪くなっている状態です。
冷えることによって、血流の低下に追い討ちをかけるようになります。
立ち仕事をされる方は、日頃から下半身、お尻(股関節まわり)、腰部の筋肉が硬くなる傾向は仕方ありません。
冬場になれば、冷えることで腰痛を感じたり、いつもの腰痛が悪化することも不思議ではないことだったのです。
◯冷え対策で腰痛をケアするには
冷えによる影響は体内の血液循環の低下を招き、
筋肉や関節にも、栄養や酸素が不足する事態が起きることがわかったと思います。
その影響で、筋肉や関節は柔軟性を失い、疲労が蓄積するようになっていきます。
そして立ち仕事の場合には、腰をはじめ下半身の筋肉が影響を受けやすいために腰痛が起きやすくなり、
場合によってはいつもの腰痛が悪化することにつながっていきます。
そして、血液には温度を運ぶ役割もありますから、
血液循環が悪くなれば、「冷えが冷えを呼ぶ」という悪循環になっていくことがわかります。
そのため、血流を改善し、あたたかい温度が全身をめぐるようにしていけば、
底冷えによる腰痛は楽になっていくと考えることができるのです。
◯立ち仕事中にできる底冷え対策
ではここからは、立ち仕事の合間に行える底冷え対策をご紹介していきたいと思います。
派手な方法は一切ありませんが、お身体の構造や働きを活かした方法をご紹介します。
①こまめに動く
立ちっぱなしの時間が長くなると筋肉や関節は硬くなります。
その場で軽く足踏み運動をしたり、休憩中にもも上げ運動などを行なったりすると、
筋肉を動かすことができるので、血流が回復します。
また、筋肉を動かすことによって熱を産みますので、一石二鳥です。
②間食を意識する(食べる回数を増やす)
体内で熱を産む役割は、筋肉を動かすことと、内臓の働きによる熱産生が主になっています。
また、疲れると体内のエネルギーを消耗していることになるので、
エネルギー補給をすることで筋肉や関節をサポートする必要もあります。
そういった理由から、
三度の食事以外にも、間食として何か口にするように心がけていただきたいと考えています。
その際の注意ですが、できれば菓子パンやお菓子に頼らないようにしていただくことです。
特にスナック菓子などの油っぽいものや極端に甘い物は避けましょう。
グミなどのあえてカロリー制限を意識したものも、あまり意味がないかもしれません。
具体的には、おにぎり、バナナ、カステラ、カロリーメイト系のものを、
スポーツの試合の合間に摂取するようなイメージで、間食として摂取します。
③カイロを使う
貼るカイロを上手く利用することで冷え対策、腰痛対策を行えます。
大きな血管が通る場所にカイロを貼るようにします。
低温火傷の危険性があるので、くれぐれも皮膚には直接貼らないようにしてください。
具体的には、以下のポイントにカイロを貼ります。
⑴太ももの内側
⑵下腹部と仙骨を挟むように
⑶内側のくるぶしあたり
(熱中症などで体を効率よく冷やすときには、この場所を冷やすようにします)
職場環境や規則の中で支障にならないようであれば、
これら①〜④の対策を最大限に活かしていただきたいと思います。
◯日頃の取り組みで冷えによる腰痛を改善するには
実際のところ、お仕事中にできる冷え対策には限度があると思います。
例えば、ユニフォームが決まっていれば厚着がしにくかったり、好きなタイミングで温かいものを飲んだり、
わざわざ簡易的な暖房設備を用意するなんて現実味がありませんよね。
そこでここからは、日常生活の中でできる試みをご紹介していきます。
日頃から冷え対策を実践しておくことで、いざ立ち仕事の現場で余裕を感じられると嬉しいではずです。
①体を温める食材を意識して食べる
お野菜であれば、生姜、にんじん、かぼちゃ、ごぼう、れんこん、タマネギなど、根菜類を積極的に食べましょう。
発酵食品として、キムチや納豆、味噌もはずせません。
また、お肉や魚からタンパク質を摂取し、筋肉や関節のリカバリーを助けましょう。
味噌キムチ鍋などは、これから寒くなる季節にはもってこいですね。
また、朝食の味噌汁に擦った生姜を入れるのもおすすめです。
②食事はよく噛んで食べる
内臓、特に胃腸(消化器官)の働きを活発にして熱産生を促すためには、よく噛むことが大切です。
よく噛むことで消化器官の働きが活発になるため、熱産生も促されます。
さらに、内臓の疲労を抑えられるようになるため、体全体の回復力が高まります。腰痛の改善にも大変効果的です。
間食であれば一度の咀嚼に30~50回程度費やすようにしてください。
日頃の食事でも、いつもの咀嚼回数プラス20回を意識していただきたいと考えています。
③入浴習慣をつける
温かいお風呂に浸かることで、温浴効果と水圧による刺激で筋肉や関節が柔らかくなります。
40℃前後のお湯に10分ほど浸かることで、血流が良くなり腰痛の改善に繋がります。
さらに、入浴中にふらはぎや太ももの筋肉をマッサージしてあげることもおすすめです。
④太ももやふくらはぎのストレッチ
お風呂で温まった後には、太ももやふくらはぎのストレッチを行いましょう。
その際、複雑なストレッチは必要ありません。
湯冷めしないように気をつけながら、15~20分程度が効果を発揮しやすい時間の目安です。
下半身の筋肉を柔らかくしておくことで、腰への血流が活発になります。
また、睡眠前に行えば翌日への疲れの持ち越しが軽減されるようになります。
これらの取り組みは、全てを一気にやろうと思うと大変なはずです。
継続することで効果が感じられるようになっていきますから、最初はどれか1つだけでもいいので、
無理のない範囲で続けていただきたいと思います。
◯まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
今回のブログでは、立ち仕事をする方の腰痛について書かせていただきました。
特に、底冷えとの関係性についてまとめています。
冷えることで腰痛が悪化するメカニズム、また、冷え対策をお仕事中と日常生活とに分けて紹介しました。
対策については、継続することで変化が現れる方法をご紹介しています。
まずは継続できそうな方法を1~2つ選び、少しずつ取り組みを増やしていってください。
実は、冷えによる腰痛は、ゴールデンウィークあたりまで引きずる場合があります。
このように影響する期間が比較的長いこともわかっていますから、早めに対策を始めることをおすすめします。
そして、立ち仕事による腰痛は、冬場の底冷えだけが原因でない場合もあります。
原因が複合している可能性が高いので、ひどい腰痛や、長引く腰痛にお困りの際には、
我慢をしすぎずに専門機関へ受診されることをすすめします。
また、当院でも腰痛や冷え性について専門的な治療をしていますので、
お近くにお住まいの方であればお気軽にご相談ください。
今回のブログが立ち仕事による腰痛にお悩みの方にとって、改善の一助となってれば幸いです。
冬場の過酷な環境で働かれている方々におかれましても、少しでも腰痛が楽になっていただけることを願っています。
◯無料相談が可能です
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いしだ鍼灸整骨院
(柔道整復師・鍼灸師 石田 将太郎 監修)