「独居の母の家に行くと、外と変わらないぐらい暑い部屋で過ごしている」
「冷蔵庫を見ても、水分をあまり摂っていない」
最近、このようなお話を患者さんから聞くようになりました。
さらにお話を伺っていくと、
「エアコンや冷風機をわけもなく嫌がるから、心配していても、いつの間にか言い合いになる」
「近くなので、忙しいですが仕事の合間に様子を見にいくようになりました」
そのように負担が増えたり、心配とは裏腹にストレスを感じていたりと、
お悩みごとをお聞かせくださいました。思いやりの気持ちとの間に、葛藤が見えたように思います。
しかしながら、同じようなお悩みの方は案外たくさんおられるのではないでしょうか。
そのように思い、この度は高齢者さんの熱中症対策についてブログを書きました。
もちろん、ご高齢の方だけが熱中症になるわけではありませんし、
熱中症や脱水症状の予防的観点はとても大切です。
・夏場の疲れや倦怠感
・肩こりや腰痛がいつもよりひどい
・暑くなるとスポーツのパフォーマンスが落ちる
・仕事の集中力が続かない
そういった背景には、暑さによる影響や、「隠れ熱中症」が潜んでいるケースもあります。
そして、それらはちょっとした対策で未然に防ぐことができます。
大切なご家族の体調管理、もちろんご自身の健康管理のためにも、
ぜひこの度のブログを最後までご覧いただき、大いにお役立てください。
◯はじめに
こんにちは。愛媛県西条市にあるいしだ鍼灸整骨院の院長、石田将太郎(いしだしょうたろう)です。
夏になると、高齢者の方々から「冷房が苦手だ」「冷房を使うと体調が悪くなる」といった声をよく耳にします。
確かに、急激な温度変化は体に負担をかけますし、冷えすぎは体に良くありません。
しかし、暑さを我慢するのも辛いものです。
高齢者の方が冷房を避けるのには、さまざまな理由があります。
体質的に冷えを感じやすくなっていることや、冷房病への不安、節電意識など。
しかし、熱中症のリスクを考えると、冷房を上手に活用することが必要になっていると考えています。
そのぐらい、日本の四季が変化し、夏の暑さは危険を伴うようになってきています。
そこで今回は、高齢者の方でも無理なく快適に過ごせる、冷房の使い方やコツについて解説したいと思います。
冷房が苦手だという方も、ぜひ最後までご覧ください。
少しでも快適に夏を乗り切るヒントが見つかれば幸いです。
⇩専門文献ですがご興味のある方はこちらもご覧ください。
高齢者の夏期室内温熱環境実施と熱中症対策〈体感温度の認知(見える化)による行動変容の可能性〉
J-stage掲載資料より引用添付
◯冷房を避けることのリスクと影響
「冷房は身体に悪い」と思って我慢している高齢者の方は少なくありません。
しかし、真夏の暑さの中で冷房を使わないことには、大きなリスクが伴います。
そこには、命を脅かす危険性さえ潜んでいます。
まず、熱中症のリスクが高まります。
高齢者は暑さや渇きを感じにくく、体力の低下に伴って体温調節機能も低下しているため、
部屋の温度が高いと熱中症になりやすいことがわかっています。
めまい、立ちくらみ、筋肉痛など、熱中症の初期症状に対して、自分で気付きにくいことも原因です。
また、十分な睡眠が取れなくなることもあります。寝苦しい夜が続くと、日中の活動にも影響が出てきます。
夜眠れないために昼間に眠くなり、熱帯夜でイライラが募ったり…。
生活のリズムが乱れるのは心身の健康に良くありません。
そのほか、食欲不振、脱水症状、むくみからくる手足の痺れなど、暑さが関係する体調不良はさまざまです。
知らず知らずのうちに生活の質が低下していることや、イライラなどの感情起伏が大きくなることは、
ご自身では気づけていないことが多いのも事実です。
「冷房は使わない方がいい」とかたくなに思いこまず、上手く利用することが大切です。
冷房を避けることで、かえって健康を損なうリスクがあります。
しかし、だからといって冷房の設定温度を極端に下げてしまうのは逆効果になります。
無理のない範囲で上手く利用することが大切です。
エアコンの設定温度と、実際にご自身がよくいる場所の気温が違うことはよくあります。
温度計を上手く利用し、暑くても25℃〜28℃の間に温度が設定できるように、
それに合わせてエアコンの設定温度や風量を調整しましょう。
ちなみに、夏場に人が快適と感じる室温は22℃〜25℃のようで、
湿度が60%〜75%ぐらいと言われています。
例えばエアコンの設定が25℃だったとしても、
もしテレビを観るリビングが西陽をもろに受けるような場所だったりしたら、
リビングの室温は25℃とはならないはずです。
また、眠る際には28℃前後が推奨されているようです。
寝室に室温計を置き、一度しっかりと計測してみることも必要に思います。
そして、一般的な成人と、小児や高齢者では快適温度が違うことも認識しておきましょう。
◯高齢者でも快適に過ごせる冷房の上手な使い方
冷房が苦手な高齢者の方々でも、いくつかのコツを知っておくことで、冷房を上手く活用できるようになります。
まずは、設定温度に気をつけましょう。
高齢者の場合、一般的に28℃前後が目安とされています。ただし、これはあくまで目安です。
体調や暑さの感じ方には個人差がありますから、何℃に設定すると過ごしやすいかは本人に確かめるのが一番です。
また、設定温度だけでなく、風量や風向きにも注意が必要です。
風量は弱めにして、体に直接風が当たらないよう風向きを調節しましょう。
体が冷えすぎないように、膝掛けやブランケットを用意するのもおすすめです。
加えて、こまめな水分補給も大切です。
熱中症予防にもなりますし、エアコンで喉が渇きやすくなることを防ぎます。
こまめに水分をとる習慣をつけましょう。
さらに、冷房と扇風機を併用することもポイントの一つです。
部屋全体を冷やすのではなく、身体の周りだけを涼しくする、というやり方です。
冷房の設定温度を高めにして、その分、扇風機で風をしっかりと送るようにします。
体に負担をかけにくく、省エネにもなる使い方だと言えます。
冷房の使い方には、意外とコツがあるものです。
設定温度や風量などを調整して、上手く活用する方法を見つけていきましょう。
◯快適な室内環境を維持する具体的な方法
冷房を上手に使うコツをつかめば、ご高齢の方々でも快適に過ごせます。
ですが、冷房だけで全てが解決するわけではありません。冷房と併せて、室内環境を整えることも大切です。
例えば、カーテンや遮光性のあるスクリーンを活用して、部屋に差し込む日差しを遮ることも効果的です。
遮光カーテンを使えば、エアコンの使用負担も減らせます。
また、グリーンカーテンなどの植物の力を借りるのもおすすめです。
アサガオやゴーヤ、ヘチマなどのつる性植物を窓の外に這わせることで、自然な日よけになります。
見ためも涼しげで、目にも良い効果が期待できます。
加えて、日中と夜間の温度差を利用した「すだれ」や「打ち水」の活用も一案です。
風情がありますし、エアコンの使用をセーブできます。
網戸を使えば、夜風を通しつつ虫の侵入も防げるはずです。
そのほか、扇子や手ぬぐいなど、昔ながらの道具を活用することも良さそうです。
うちわで顔を仰ぐ、濡れタオルを首に当てる、そのような先人の知恵には、まだまだ学ぶべきことが多いはずです。
冷房と上手く付き合いつつ、いろいろな方法を組み合わせて、心地よい環境づくりを工夫して見てください。
◯まとめ
最後までご覧いただきありがとうございました。
冷房が苦手という高齢者の方も、エアコンの正しい使い方を知ることで、上手に付き合っていくことができます。
熱中症のリスクを避けつつ、冷えすぎにも注意しながら、無理のない範囲で冷房を活用していきましょう。
設定温度や風量、室内環境づくりの工夫など、少しずつできることから始めてください。
ご本人でなく、独居をされている親族の方が心配な場合にも、一気に変化をさせることはせずに、
ペースを合わせながら納得のいくこと、取り組みのしやすいことから始めるようにされてください。
これらの取り組みをしたものの、それでも体調面で不安なことがあれば、
我慢せずに専門家に相談することをおすすめします。
当院でも、施術を通してサポートできることがありますので、お近くにお住まいの方は、
一度お気軽にご相談ください。
夏バテしない、心地よい夏をお過ごしいただければ幸いです。
⇩関連ブログも併せてご覧ください。
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(監修 柔道整復師 鍼灸師 石田将太郎)