「モートン病だと思って病院に行ったけど違っていた」
「ヒールのある靴をやめろと言われたけど、仕事のユニフォームだから仕方ない」
「買い物で歩いていると感じるジンジンとした痛み、どうにかならないのかな」
もしかしたら、そういった足元のお困りを抱えておられませんか?
当院には、足先の痺れや痛み、足裏に感じる辛い症状にお困りの患者さんが来られています。
その中でも比較的多い事例についてブログを書かせていただきました。
そのお題として今回は、“モートン病だと思っていたけど実は違った”というケースでよく見られる、
「足裏のしびれや痛み」について、その原因とセルフケアの方法をわかりやすく解説します。
モートン病じゃないけど足先や足の指が痛む
こんにちは。
愛媛県西条市で、いしだ鍼灸整骨院を開業しています、院長の石田将太郎です。
今回のブログは、“モートン病だと思っていたけど実は違った”というケースでよく見られる、
「足裏のしびれや痛み」について、その原因とセルフケアの方法について解説します。
足裏や足先の違和感に悩んでいる女性はとても多く、
「長時間歩くと足裏がジンジンする」「ヒールを履くとしびれてくる」といった声もよく耳にします。
このブログをご覧いただくことで、症状と原因を理解し、改善の糸口を見つけるきっかけになるはずです。
お困りになられていましたら、ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。
モートン病と間違えやすい足裏の痛みや痺れ
ここ数年で、「モートン病」という言葉を耳にする機会が増えてきました。
モートン病は、足の指の付け根(中足骨頭部)に痛みやしびれが出る疾患で、
特に中指と薬指の間に生じる神経症状のことです。
女性の発症が多く、強い痛みやしびれ、場合によっては焼けるような感覚をともなうと言われています。
一方で、実際に医療機関を受診した際に、
「モートン病ではない」と診断されるケースも少なくありません。
困ったことに、その場合、治療方針が見えず「じゃあ何が原因なの?」と不安だけが残り、
治療迷子になってしまう方が増えている印象です。
また、「自分の症状はモートン病かもしれない」とネット検索を繰り返し、手術や薬の情報ばかりに触れて、
不安を募らせてしまう方も比較的多いように感じています。
しかし実際には、モートン病と似た症状を引き起こす別の原因も多くあります。
今回はその代表的なものと、改善に向けたセルフケアについて解説します。
モートン病“ではない”足裏のしびれ・痛みの正体
モートン病ではないにも関わらず、足裏や足先にしびれ・痛みが出る場合、
その多くに「筋肉や腱の硬さ」が関係しています。
ふくらはぎの奥から足先にかけて、
・長母趾屈筋(ちょうぼしくっきん)
・長趾屈筋(ちょうしくっきん)
と呼ばれる筋肉が走っています。
これらは内くるぶしの後ろを通り、足裏まで伸びています。
この筋肉や腱が硬くなることで、モートン病とそっくりな症状――つまり「足裏のしびれや痛み」が生じることがあるのです。
なぜこれらの筋肉や腱が硬くなるのか?
原因のひとつとして多いのが、「扁平足」を代表とする足部の支持力の低下です。
足の横アーチが下がると、かかとが内側に倒れ込みやすくなり、
その近くを通る筋肉や神経にねじれ・圧迫といったストレスが加わります。
筋肉や腱は、まるで“ゴム”のような性質を持っています。
柔らかく弾力のある状態であれば、
歩く・立つ・踏ん張るといった動作のたびに、しなやかに伸び縮みして衝撃を吸収してくれます。
ところがそのゴムに対し、常に力がかかり続けると、どうなるでしょうか?
たとえばゴムを長時間引っ張ったままにしておくと、元の弾力は失われ、硬くパリッとした感触になります。
ねじったまま放置すれば、よれて固まり、動きが悪くなるのと同じです。
筋肉や腱も、“引っ張られ続ける・ねじれ続ける”ことで、徐々に硬くこわばっていきます。
また、足首の内側(内果のあたり)では、長母趾屈筋・長趾屈筋などの腱のすぐそばを、
・後脛骨神経(こうけいこつしんけい)
・後脛骨動脈・静脈
といった重要な神経・血管が並走しています。
(大まかな図ですが、黄色:神経、青:静脈血管、赤:動脈血管、とイメージしてください)
この構造は、筋肉や腱の“すぐ内側に細いホース(血管)が通っている”ようなものです。
そのため、筋肉や腱が硬くなると、同時に血管にも余分な圧がかかり、血液の流れが滞ってしまいます。
酸素や栄養が十分に届かなくなると、筋肉はますます硬さを強め、悪循環に陥っていきます。
さらに、すぐ隣を走る後脛骨神経もこの圧迫の影響を受けます。
ちょうど「細い水道管(神経)の上に硬いホース(血管)が押し付けられている」ような状態になり、
神経が刺激されやすくなって、足裏の痛みやしびれといった症状が出やすくなるのです。
セルフチェック:ご自身の足を観察してみましょう
まずはご自身の足がそのような状態になっていないかを、簡単にチェックしてみましょう。
内くるぶしの真下から指3本分ほど下に、少し“凹んだ”部分があります。
そこからすぐ前方には「舟状骨(しゅうじょうこつ)」と呼ばれる骨の出っ張りがあり、その下にも凹みがあります。
(ブルー:内くるぶし、グリーン:舟状骨、レッド:ターゲットの凹み)
このあたりを押してみて、
・ジワッと響くような痛みがある
・足指を動かしたときに連動して違和感がある
・押したときにイヤな感覚がある
そういった反応がある場合は、症状の原因にアプローチしていけるサインでもあります。
つまり、これからご紹介するセルフケアによって、改善を実感できる可能性が十分にあります。
ただし、強い痛みやしびれを感じる場合は無理せず中止してください。
足先や足の指の痛みや痺れを解消するセルフケアの3本柱
ここからはセルフケアの方法をご紹介しますが、実際のやり方は文章だけではわかりづらい部分もあります。
より分かりやすく、正しいフォームや押さえるポイントを知りたい方は、
あわせて当院の公式YouTube動画をご覧いただくのがおすすめです。
実演を交えながら、詳しく解説しています。
① 指圧法
チェックで痛みや硬さを感じたポイントを、
“じわっと痛気持ちいい程度”で10秒押す → ゆっくり離す → 10秒押す、を3〜5回繰り返します。
グリグリ強く押すのは逆効果です。
入浴中やお風呂上がりなど筋肉がやわらかいタイミングがおすすめです。
まずは3日間続け、押している感覚が軽くなったり、しこりが柔らかくなっているかを確認しましょう。
② ふくらはぎのストレッチ
長母趾屈筋や長趾屈筋はふくらはぎと密接に関係しているため、ふくらはぎの柔軟性を保つことも大切です。
膝を伸ばしてかかとを床につけ、重心を前に移動しながら20秒静止。
あるいは膝を軽く曲げた状態で体重を落とす方法でもOKです。
呼吸を止めず、反動をつけずにじっくり伸ばしましょう。
タオルを使って足先を手前に引く方法も効果的です。
③ 足部の皮膚のスライドケア
内くるぶし周辺や舟状骨の下、土踏まずのあたりを親指で軽く押さえ、上下・前後にスライドさせます。
動きが悪い方向があれば、その方向にズラしたまま10秒キープ。3〜5ヶ所を目安に行います。
終わったあとに足がじんわり温かくなるようであれば、それは血流や神経の通りが良くなっているサインです。
皮膚が硬い状態は“小さな靴を無理やり履いている”ようなもの。
そのストレスを解消するだけでも、痛みやしびれの軽減につながります。
セルフケアの実施の目安
これらのセルフケアは、最低でも1週間は継続するようにしてください。
朝・昼・晩の3回、仕事を終えた後や帰宅後、または入浴中や入浴後のタイミングなど、
自分に合った時間帯を決めて行うと習慣化しやすくなります。
早い人では、継続して3日目あたりで症状の変化を実感できることもあります。
ただし、指圧ポイントはデリケートな部位ですから、強引な刺激は厳禁です。
・少し触れるだけで激痛がある
・しびれが強い
・皮膚感覚が過敏になっている
そういった場合はセルフケアを中止し、整形外科や整骨院、鍼灸院などの専門機関を受診してください。
たくさんの施術所が乱列していますが、無資格者によるマッサージや整体を受けることは避けてください。
施術事故が多発していますので、くれぐれもご注意くださいね。
まとめ
足裏のしびれや痛みは、日常生活にじわじわと影響してきます。
「買い物の途中で足裏がジンジンして歩くのがつらい」
「ヒールを履くと痛みが強くなって外出が億劫になる」
「朝起きた瞬間から、足の裏に違和感がある」
こうしたお悩みを抱えた方から、当院にも多くのご相談が寄せられています。
今回お話ししたように、足裏のしびれや痛みはモートン病だけが原因ではありません。
ふくらはぎから足裏にかけての筋肉や腱の硬さ、アーチの崩れなど、過去の足首捻挫の既往など、
解明できる原因や、本当にアプローチすべきポイントが隠れていることも多いのです。
そして、こうした原因を見極め、正しいセルフケアを積み重ねることで、
「痛くて歩けない」状態から「また気持ちよく歩ける」状態へと変えていける可能性があります。
ただし、セルフケアを続けても症状がなかなか改善しない場合や、強い痛み・しびれがある場合は、
早めの専門家への相談が大切です。
原因をきちんと見極め、的確な治療を行うことで、改善への道筋は大きく変わってきます。
当院でも、こういったお悩みには専門的な検査と施術によってご対応いたします。
愛媛県西条市・新居浜市周辺で同じようなお悩みを抱えている方は、どうぞお気軽にご相談ください。
痛みや不安をひとりで抱え込む必要はありません。
あなたの足元の快適さを、一歩ずつ取り戻していきましょう。
足裏や足先の痛みのご相談・施術予約はこちらから|当院の詳細について
※当院は完全予約制・自費診療専門の鍼灸整骨院です。
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※施術料金
初回:12,800円(税込)
2回目以降:9,800円(税込)
もっと当院について知りたい方は、当院ホームページをご覧ください。
特別にご許可をいただいた患者さんとのインタビュー動画もご紹介させていただいております。
(監修 柔道整復師・鍼灸師 石田将太郎)