いつまでも続く猛暑の影響|心肺機能の低下と肩こりの関係
「マッサージしても肩こりが治らない」
「いつもなら湿布をして寝たら肩こりが楽になっていたのに…」
その理由、秋バテにあるかもしれません。
こんにちは。
愛媛県西条市でいしだ鍼灸整骨院を開業しています、院長の石田将太郎(いしだしょうたろう)です。
朝晩が涼しくなってきたこの季節。
「肩が重い」「肩こりがいつもよりひどい「首が張って頭が痛い」といった訴えが増えてきます。
特に40〜50代の女性では、
「夏の疲れが抜けないまま仕事と家事が続いている」
「肩をもんでもすぐ戻る」
「頭が重くて集中できない」
そういった“秋バテ型の肩こり”が増えています。
実はこの肩こり、単なる筋肉疲労ではありません。
心臓や肺など、内臓の疲れが神経を介して肩の筋肉を緊張させている可能性があるのです。
秋バテで心肺が疲れたままだと肩こりが悪化する理由
秋バテの根本には、猛暑を乗り越えたあとの心肺機能の疲弊があります。
夏の間、体は体温を下げようと心拍を上げ、呼吸を浅く速くして頑張ってきました。
その状態が長く続くと、秋になっても交感神経が過剰に働いたまま。
呼吸は浅く、心拍のリズムも乱れやすくなります。
このとき、体の内部ではこんな反応が起きています。
「内臓‐体性反射」とは?|秋の肩凝りの原因は体の内側にある
― 内臓の不調が筋肉を硬くする体の仕組み
人間の体は、内臓の異常や疲れを「筋肉の緊張」として外に表すことがあります。
これを 内臓‐体性反射(viscero-somatic reflex) といいます。
例えば、
胃が疲れると背中が張る、
肝臓が疲れると右肩が重い――
こういった現象もこの反射によるものです。
同じように、心臓や肺が疲れているときは首や肩の筋肉を緊張させる反射が起こります。
心臓や肺からの神経信号が脊髄(背骨の中の神経)を経由して、
同じ高さの領域にある(近くにあるとも言える)「首・肩まわりの筋肉」を刺激し、
筋肉を無意識に硬くさせてしまうのです。
この様子は、例えば、マンションの各階を管轄しているブレーカーが何かの影響で落ちた場合に、
その階の全室の電気配線に影響する様子をイメージしていただければわかりやすいかもしれません。
「心臓・肺」(同階の部屋の電気)⇆脊髄(同階のブレーカー)⇆「首・肩まわりの筋肉」(同階の部屋の電気)
肩の筋肉が緊張すると「肩こり」「頭の重さ」につながる
心肺疲労による反射で、特に影響を受けやすいのが、
「僧帽筋:そうぼうきん」
「肩甲挙筋:けんこうきょきん」
「大・小菱形筋:だい・しょうりょうけいきん」
これらは首の後ろから肩にかけて広がり、頭を支え、肩甲骨の位置を正す役目を担います。
ありきたりですが、「肩こり筋」と呼ばれる筋肉たちです。
ここが常に緊張していると――
・首や肩のこりが強まる
・血流が悪化して頭が重く感じる
・眼精疲労や集中力低下が起きる
こうした「頭重感(ずじゅうかん)」の原因になります。
一見、肩こりや頭痛のように思えても、実際は内臓の疲れから始まっているケースが多いのです。
肩を揉んでも肩こりが治らない理由
「肩こり=肩をほぐす」と考えがちですが、秋バテによる肩こりは、
“筋肉が固くなる原因”が体の中にあるため、表面をほぐすだけでは逆効果になることもあります。
マッサージで一時的に血流が良くなっても、
心肺や自律神経の疲れが取れていなければ、再び筋肉は防御反応として硬くなります。
むしろ、過度な刺激は交感神経を興奮させて、より緊張を強めてしまう場合もあるのです。
秋バテ型の肩こりを根本から改善するには
ここからは、秋バテに起因した肩こりの解消方法をお伝えしていきます。
ご自宅でも簡単にできる内容ばかりですから、ぜひ今日から始めてみてください。
① 呼吸を深める「胸郭ストレッチ」
浅くなった呼吸を整えることが第一歩です。
両手を背中で組み、胸を開いて5秒キープ。
胸の前面(大胸筋)と肋間筋を伸ばすことで、心肺の動きがスムーズになります。
ポイント:肩ではなく“胸を広げる”意識で行うと、呼吸筋がしっかり働きます。
② 胸・みぞおちを温める
温かい蒸しタオルを胸の中央〜みぞおちに3分ほど当てましょう。
胸部の血流が改善し、心肺の働きを助けます。
また、副交感神経が優位になり、筋肉の緊張も自然に緩みます。
③ 内臓をいたわる食事とリズム
冷たい飲み物や糖分の多いスイーツを控え、
温かいスープや根菜類を中心に、内臓を冷やさない食生活を意識しましょう。
食後に軽く深呼吸するだけでも、横隔膜の動きが促され、内臓の血流が回復します。
肩こりの原因は複合的|専門的なケアの重要性
― 自律神経と筋緊張を同時に整える。
秋バテが影響している肩こりは、
「筋肉」「内臓」「神経」それぞれのバランスを同時に整えることが大切です。
当院では、
・微弱電流療法(NEUBOX) で自律神経の過緊張をやわらげ、心肺機能をサポート
・鍼灸治療 により、内臓‐体性反射で緊張した筋肉を緩める
・胸郭・姿勢調整 で呼吸を深め、肩の負担を軽減
このように、多角的なアプローチで、「ほぐしても治らない肩こり」を根本から整えています。
まとめ:肩こりの“根っこ”を見つけることが回復の近道
最後までご覧いただきありがとうございます。
秋バテによる心肺疲労や内臓の冷えは、
神経の反射を通じて首・肩の筋肉を緊張させ、肩こりや頭重感を悪化させます。
肩だけをケアしても改善しないときは、「体の内側」からのサインを見逃さないことが大切です。
忙しい毎日の中でも、少し立ち止まって呼吸を整えること。
そして、体の声をきちんと聞くことが、秋バテと肩こりを同時に改善する第一歩になります。
「セルフケアを継続してみても、あまり効果が現れない…」
そういった時は、専門家の力を借りるタイミングです。
冬を迎え、寒さで肩こりがさらに悪化する前に、しっかりとお体を回復させておきましょう。
当院でも、肩こり、秋バテ、自律神経の乱れ、こういったお体の不調には専門性を活かしてご対応します。
そして、これまでたくさんの不調に対して、喜びの声をいただいてきました。
もし、
・セルフケアでは限界を感じる
・湿布や痛み止めの効きが悪くて困っている
・肩こりだけでなく身体中がしんどい
そういったお困りがあるようでしたら、当院へお気軽にご相談ください。
あなたの辛い肩こりが軽くなるように、お手伝いさせていただきます。
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(監修 柔道整復師・鍼灸師 石田将太郎)