「足先のしびれが気になって検索したら、『モートン病』という名前にたどり着いた…」
「病院で『モートン病ではない』と言われたけれど、しびれは確かにある…」
「長時間歩くと足裏がジンジンするのに、『じゃあ、これは一体何なの?』と分からないまま…」
そのようなお悩みはありませんか?
スマホで症状を調べれば、それらしい病名がすぐに見つかる時代です。だからこそ、「これだ」と思った病名を否定されたとき、どこへ向かえばいいのか分からなくなってしまう方がいらっしゃいます。
今日は、「モートン病ではない」と言われた足先のしびれと、病名がつかないときにできることについてのお話です。

自分で調べて、たどり着いた「モートン病」という名前
こんにちは。愛媛県西条市のいしだ鍼灸整骨院、院長の石田将太郎です。
先日、足先のしびれにお悩みの40代の女性からご相談を受けました。配達のお仕事をされていて、毎日たくさん歩く方です。
その方は、ご自分の症状やお困りごとを、いろいろと検索されたそうです。そして、たどり着いたのが「モートン病」という名前でした。
「これだ」と思って病院へ行ったところ、返ってきたのは「モートン病ではない」という診断でした。
しびれは確かにある。でも、疑っていた病名は違うと言われる。「じゃあなんなの?」——原因も、どこに相談すればいいのかも分からない。いわば“治療迷子”のような状態になってしまったそうです。
自己診断から行き詰まる方が増えています
最近は「モートン病」という名前が世の中に知られてきたこともあって、こうして自己診断から行き詰まってしまう方が、増えているように感じています。
ちなみに、モートン病ってどんな病気なの?と思われた方もいるかもしれません。一般的には、足の指の付け根あたりを通る神経が圧迫されることで、足先にしびれや痛みが出る状態と言われています。
名前を知っているぶん、「それとは違う」と言われたときの戸惑いも、大きくなりやすいのかもしれません。

病名がつかなくても、その痛みは本物です
検索して、症状にぴったりの病名を見つけると、少しほっとしませんか? 原因が分かった気がして、「対処のしようがある」と思えるからです。
だからこそ、「それは違います」と言われると、逆に不安が大きくなってしまいます。
「病気ではない」と言われることは、本来なら安心材料のはずです。ですが、痛みやしびれが現実にある以上、「原因が分からないまま放り出された」ような心細さが残ります。この宙ぶらりんの状態が、実はいちばんつらいのではないかと思います。
それでも、ぜひ覚えておいていただきたいことがあります。
それは、病名がつかなくても、体に起きている変化には、ちゃんと理由があるということです。
「名前がつかない=気のせい」ではありません。あなたが感じているしびれや痛みは、あなたの体からの大切なサインです。
病名は、体の状態を整理するための”ラベル”のようなものです。ラベルが貼れなかったからといって、中身がないわけではありません。ラベル探しにとらわれすぎず、「いま体の中で何が起きているのか」に目を向けていただくことが、次の一歩につながると思います。
似ているけれど別物——引き金は「ふくらはぎ」や「足部」に
モートン病によく似た足裏のしびれや痛みは、実は少なくありません。
「長時間歩くと足裏がジンジンする」といった症状は同じでも、その背景がモートン病とは別のところにあることがあるのです。
痛い場所と、原因のある場所は違うことがある
たとえば、ふくらはぎや、足の甲・土踏まずまわりの筋肉や皮膚の動きが硬くなっていると、足裏の神経が刺激されて、しびれや痛みとして現れることがあります。
つまり、痛いのは足裏でも、その”引き金”は少し離れたふくらはぎや足部の状態にある、というケースです。
当院のブログでも何度かお伝えしてきましたが、痛い場所と原因のある場所は、しばしば違います。足裏のしびれも、その例外ではありません。
名前より「どこが引き金か」を見ていく
大切なのは、「モートン病かどうか」という名前にとらわれすぎないことです。
いま体のどこが硬くなっているのか。どこが引き金になっているのか。そこをていねいに見ていくことで、名前がつかない症状にも、打てる手が見えてくることがあります。
「とりあえず足裏をケア」ってどうなの?
足裏がしびれると、多くの方がまず足裏そのものに目を向けます。
- 足裏をグリグリと押してみる
- 足裏用のローラーやボールで刺激してみる
- 靴やインソールを替えてみる
もちろん、それで楽になる方もいらっしゃると思います。ですが、「いろいろ試しているのに、しびれが変わらない」という場合はどうでしょうか?
引き金がふくらはぎや足部の別の場所にあるとしたら、しびれている足裏だけをいくらケアしても、根っこの部分には届いていないのかもしれません。「足裏がしびれる=足裏が悪い」とは限らない。ここが、治療迷子から抜け出すための最初の分かれ道だと私は考えています。
強い刺激のセルフケアで、かえって悪化することも
足裏がしびれると、「しっかり押せば効きそう」「強く伸ばせばほぐれそう」と思ってしまいませんか?
ここで、ひとつ気をつけていただきたいことがあります。
セルフケアで大切なのは「場所」と「強さ」
セルフケアで大切なのは、“場所”と”強さ”です。
- 場所: 原因のある場所を取り違えると、いくらケアをしても的外れになってしまいます
- 強さ: 良かれと思って強い刺激を加えると、かえって悪化してしまうことがあります
しびれや痛みが出ている神経は、とてもデリケートです。
もしかしたら、長く正座をした後に足がジンジンとしびれ、少し触れられただけでも「やめて!」と言いたくなった経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか? 一般的に、しびれている部分は、普段より刺激に敏感になっていると言われています。足裏のしびれも、そういった”触れられたくない状態”に近いところがあるとイメージしていただければ、分かりやすいかもしれません。
そこへ強い刺激を重ねてしまうと、楽になるどころか、かえってしびれや痛みが強くなってしまうことがあります。「痛いほど効く」という考え方は、足裏のしびれには当てはまらないことが多いと思います。
だからこそ当院では、「痛気持ちいい程度」でやさしく、を大切にしています。
原因や治療の場所を取り違えず、過度な刺激のセルフケアでかえって悪化させてしまうことを防ぐ。今回いちばんお伝えしたいのは、このことです。
「じゃあなんなの?」から約2か月半——配達員の女性のその後
冒頭でご紹介した、配達のお仕事をされている40代の女性。その後、およそ2か月半、当院に通ってくださいました。ちなみに症状の根源は、足の内側のくるぶしの周辺、土踏まずとの境目あたりにある神経の通り道が狭まっていたことでした。
通院のペースは、次のように少しずつ間隔を空けていきました。
- はじめの3回: 週に1回
- その後: 2週に1回
- さらに: 3週に1回
- そして: 4週に1回
はじめは間隔を詰めて通っていただき、そこから少しずつ間を空けていく。足先の症状に振り回されない期間を、一歩ずつ延ばしていったイメージです。
そして今では、セルフケアをつい忘れてしまうくらい、足先の症状に困ることがなくなっています。
「じゃあなんなの?」と途方に暮れていたあの日から思えば、本当に大きな変化です。毎日たくさん歩くお仕事を続けながら、ここまで通ってくださったことに、私自身も励まされました。
※効果の感じ方には個人差があります。同じ経過をお約束するものではありません。
ご自宅でできる「セルフケア3本柱」
当院では、足裏のしびれが気になる方に、ご自宅でできるケアとして次の「3本柱」をおすすめしています。
- 痛気持ちいい程度の指圧
- ふくらはぎのストレッチ
- 足部の皮膚をやさしく動かすケア(皮膚のスライドケア)
どれも共通しているのは、先ほどお伝えした「場所」と「強さ」を守ること。強く押しすぎたり、無理に伸ばしたりせず、やさしく行うのがポイントです。
ご自宅でできる具体的なやり方は、こちらの記事に詳しくまとめています。
▼ モートン病に似た「足裏のしびれ・痛み」その原因とセルフケア3本柱
https://ishida-saijo.com/足裏の痺れ/archives/5477
モートン病と診断された方へ
なお、すでに「モートン病」と診断されてお悩みの方には、歩き方の視点からお話しした、こちらの記事もおすすめです。
▼ モートン病の痛みを和らげる鍵は、実は「歩き方」にありました
https://ishida-saijo.com/?p=6993

こういったときは、早めにご相談ください
足先や足裏のしびれは、つい「そのうち治るだろう」と我慢してしまいがちです。ですが、次のような場合は、自己判断だけで抱え込まないことをおすすめします。
- しびれや痛みが強いとき
- しびれや痛みが長引いているとき
- 原因がはっきりせず、不安なとき
こういったときは、医療機関にもご相談ください。そのうえで、「病名はつかなかったけれど、しびれは続いている」という方は、当院にもお気軽にご相談いただければと思います。
名前がつかなくても、打てる手はあります
「モートン病ではない」と言われて、行き場をなくしているあなたへ。
病名がつかないことは、何もできないということではありません。痛い場所だけでなく、その引き金がどこにあるのかを見ていくことで、できることは見つかるはずです。
どうか、ひとりで抱え込まないでくださいね。治療迷子のまま足先のしびれを我慢し続けるのではなく、お悩みを解決できるよう、お手伝いいたします。



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