こんにちは。西条市のいしだ鍼灸整骨院、院長の石田将太郎(いしだしょうたろう)です。
先日、久しぶりに焼肉屋さんへ行ったときのことです。隣の席には、職場の打ち上げに来ていたと思われる団体さん。その中の女性グループの会話が、ふと耳に入ってきました。
最近、カルビとか脂っこいお肉はいらなくなったのよね
胃もたれもするし、脂の消化が悪くなるのか下痢っぽくなって体調を崩すのよ。焼肉自体久しぶりだけど、なんか、歳をとってる実感をする。落ち込むのよね〜
思わず、心の中で深くうなずいてしまいました。
あなたにも、思い当たることはありませんか?
- 若い頃は平気だった食事が、翌日まで胃に残るようになった
- 一晩寝ても、疲れがスッキリ抜けなくなった
- 朝起きた瞬間から、腰が重い

40代も半ばとなり、更年期という言葉が気になり始める頃、こういった変化を「歳のせい」と落ち込んでしまう方は少なくないと思います。
でも今日は、この「カルビがいらなくなった」というお話が、実は腰痛と深い関係がある——そんなお話をさせていただきます。
「脂っこいお肉がいらなくなった」のは、体の正直な声
一般的には、人間の体力のピークは20代前半ごろと言われています。
20代の頃の体は、多少消化の悪いものを食べても、夜更かしをしても、翌日には何事もなかったかのように回復する「余力」を持っていました。
では40代のお体にとって、脂っこいお肉はどうでしょうか。
ごちそうであることに変わりはありません。ただ、それを消化するために使う体力が、以前よりも大きな「負担」になってきます。冒頭の女性の「胃もたれ」「下痢っぽくなる」は、まさに体が正直に出しているサインだと思うのです。
つまり「カルビがいらなくなった」のは、衰えて情けないことではなく、体が本当の声を上げられるようになったということ。私はむしろ、ご自身の体の声をきちんと受け取れている証だと思います。
実は、カルビとマッサージには共通点があります
ここからが今日の本題です。
よかれと思って食べるごちそうと、よかれと思って受けるマッサージ。この2つには、意外な共通点があります。
それは、どちらも「受け取る側の体力」が必要だということです。
食べたものを消化するのに体力を使うように、押される・揉まれるという刺激を受け取るときにも、体はエネルギーを使います。
マッサージを受けて「あ〜、気持ちよかった。体が軽い」と良い変化を感じられるのは、肉体的にも精神的にも満ち足りている人が「受けて満足」となるとき——プラセボ(思い込みによる良い変化)に似た効果が生まれるときだ、と私は考えています。
裏を返せば、体力が落ちて疲れが溜まっているお体にとって、消化の悪い食事と、むやみに受けるマッサージは、どちらも同じ「負担」になり得るのです。
お肉を叩いて柔らかくする、あの光景

料理をされる方なら、思い浮かべてみてください。
かたいお肉を、調理の前にトントンと叩いて、繊維を潰してやわらかくする——あの下ごしらえの光景です。そのあと、お肉に火を入れますよね。
強く押す・強く揉むという刺激は、筋肉にとって、あれと大きくは変わりません。筋肉の繊維に微細な破壊が起こり、そこに炎症(体の中で起きた小さな火事のようなイメージ)が生じます。お肉を叩いて、火を入れる。同じことが、疲れた腰の筋肉にも起こされているとしたら——。
体力も筋力も充実している時期なら、その刺激を跳ね返し、回復する余力があります。ですが、筋力や体力が低下している方にとっては、回復が追いつかず、かえって体を壊す行為になりかねないのです。
誤解しないでいただきたいのは、マッサージそのものが悪いわけではない、ということです。問題は、今のあなたのお体と、その刺激の強さが合っているかどうか。カルビと同じで、「相性とタイミング」の問題なのです。
マッサージをお休みしたら、腰痛が良くなった46歳女性のお話

当院に来られた、46歳の女性のお話です。
保険会社の事務員をされていて、二人のお子さんを育てるお母さん。週末にはジムに通い、ヨガやピラティスも楽しまれていた方でしたが、腰痛のせいで運動を制限するようになっていました。
マッサージには月に一度程度通われていたのが、腰痛がひどくなってからは毎週1回に増え、時間も延長するようになっていたそうです。
頑張り屋さんほど、「もっとしっかりほぐしてもらえば良くなるはず」と回数を増やしてしまう。その気持ち、痛いほど分かります。
私は、マッサージをやんわりとお休みしていただくようご提案し、週に一度の治療を始めました。
すると、3回続けた時点で、腰痛の不調総合点は半分に。そこから治療間隔を2週間、3週間と広げていき、2ヶ月が過ぎる頃には、デスクワーク中の腰痛も、起床時の腰の重い感覚もスッキリするようになりました。
※効果の感じ方には個人差があります。同じ経過をお約束するものではありません。
「じゃあ、マッサージはもう行っちゃダメなの?」
こう聞かれたら、私はいつもこうお答えしています。
もし、行くたびに「もっと強く押してほしい、効かせてほしい」と思うようなら、体が訴えている本当の声を聞いてあげてほしいんです。実際にマッサージ屋さんに行く頻度は増えているのに良くなっていないなら、今がチャンスです。
ほら、体を良くするときに食べる病院食や精進料理って、味が薄くて刺激の少ない内容じゃないですか。量も控えめで。治療も一緒で、本来体が良くなる時には、適切な刺激と時間があるということを、知っていただきたいのです。
30秒セルフチェック
いくつ当てはまるか、数えてみてください。
- マッサージに行く頻度が、以前より増えている
- 「もっと強く押してほしい」と感じるようになった
- 受けた直後は楽なのに、数日すると腰の重さが戻ってくる
- 脂っこい食事で、胃もたれしやすくなった
- 朝起きた時から、腰が重い
- 腰痛のせいで、運動や趣味を控えるようになった
ひとつでも当てはまるようであれば、マッサージとの付き合い方を見直すタイミングです。
お体が発しているサインを、無視するわけにはいかないですよね。
がんばってきたお体を、労わってあげませんか
マッサージに通われていたこと自体、あなたが自分の体を大切にしたいと思ってきた証です。その気持ちは、何も間違っていません。
ただ、40代からのお体には、40代からの労わり方があります。
セルフチェックが2〜3個以上当てはまった方は、一度、今の腰痛の原因を確かめてみませんか。あなたのお体に合った「適切な刺激と時間」を、一緒に見つけていきたいと思います。
ご相談は、お電話・Web予約・LINEからお受けしています。


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