こんにちは。愛媛県西条市のいしだ鍼灸整骨院、院長の石田将太郎(いしだしょうたろう)です。
暑くなってくると、こういったお声が増えてきます。
- 夜中にトイレで起きたとき、腰が固まってしまって、すぐに動き出せない
- 朝起きても腰がすっきりせず、午前中いっぱい重だるいまま過ごしている
- ゴルフに行っても体のキレが出ず、飛ばない。ラウンド後半はトップ気味になってスコアもボロボロ
「これはゴルフのやりすぎだな」——そう思っていませんか?
実は、夏の腰痛の入り口は、まったく別のところにあることが少なくありません。今日は、先日ご来院された60代の男性のケースをもとに、その”意外な入り口”と、今日から3日間試していただきたいセルフケアをお伝えします。

こんなお悩み、ありませんか?
- 夜間や朝の起き上がりで、腰がいちばんつらい
- 昼間はまだ動けるのに、寝て起きると腰が固まっている
- ゴルフのラウンド後、以前より疲れが抜けにくくなった
- 練習量は変えていないのに、体が思うように回らない
ひとつでも当てはまる方は、ぜひ続きを読んでみてください。
「ゴルフのせい」だと思っていませんか?
腰が痛くなると、多くの方が「最近ラウンドが増えたからかな」「練習しすぎたかな」と、心当たりのある運動を犯人にしがちです。
もちろん体の使い方の影響もゼロではありません。ですが、先ほどの男性のようにもともと坐骨神経痛でお付き合いのある方でも、「夏になると決まって」というタイミングには、別の共通点が隠れていることが多いのです。
そのキーワードが、夏の「冷え」です。
夏の腰痛の本当の入り口 ―「冷え」と体のしくみ
暑いと、つい氷たっぷりのアイスコーヒーやキンキンのビール、冷たい麺類に手が伸びますよね。乾いた喉に流し込む一杯は、本当においしいものです。
ですが、冷たい飲食が続くと、のどから食道、胃腸が繰り返し刺激されます。すると、内臓の状態が、背中の筋肉や関節の動きに影響してしまうことがあります。これを専門的には「内臓-体性反射(ないぞう・たいせいはんしゃ)」と呼びます。
少しイメージしにくいので、身近な例を挙げますね。
アトピーや肌荒れのひどいお子さんが、のどや胸元のかゆみを訴えたり、背中の皮膚が荒れたりするとき——よくよく聞くと、夏場に氷やアイスクリームをたくさん食べていることが多いんです。
内臓への刺激が、離れた場所の症状として表に出てくる。それと同じで、大人や、体力が落ち始めた方にも、影響はいろんな形で現れます。そのひとつが、背中(胸椎=きょうつい)の動きの制限です。
ここで大事なのが、腰と背中の”チームプレー”です。
実は、腰(腰椎=ようつい)は単独ではほとんど動けません。 胸椎や胸まわり、腕、関連する筋肉に動きを助けてもらって、はじめてスムーズに動けています。ところが冷えの影響で背中まわりが働けなくなると、腰は「本来しなくていい動き」まで肩代わりさせられます。この負担が積み重なって、腰痛になっていくのです。

なぜ夜間・朝がいちばんつらいのか?
寝返りや起き上がりの動作には、背中や腰のひねり(回旋)が入ります。そして、このひねりの主力こそ胸椎です。
睡眠中は血流も新陳代謝も下がり、筋肉の活動も落ちています。そこへ背中・胸まわりの状態まで悪くなっていると、腰にダイレクトに負荷がかかります。だから夜中の起き上がりや、朝の一発目に腰痛が強く出やすいのですね。
ゴルフにも響く理由
ゴルフのスイングも、メインはひねり(回旋)の動作です。背中が回りにくくなっていれば、体のキレが落ちたり、ラウンド後の疲れや腰の負担が大きくなったりするのも、不思議ではありません。「ゴルフが原因」ではなく、「ゴルフに”も”影響が出ていた」というのが実際のところです。
実際の施術と、その後
先ほどの60代男性は、家業を息子さんへ代替わりされたあとも補佐として毎日のように働かれ、最近はゴルフの機会も増えていた方です。もともと坐骨神経痛で、今も月に一度は通ってくださっています。
この夏、「夜中にトイレで起きたとき腰が痛くてすぐ動けない」「朝も腰がすっきりしない」とご相談がありました。
施術では、背中の背骨(胸椎)、胸まわりや腹部の上部、横隔膜のあたり、肋骨の調整を行いました。あわせて、冷たい飲み物の飲み方を意識してもらい、背中のストレッチを朝昼晩に続けてもらいました。
- 2日続けて治療を行い、翌日には痛みが半分になりました
- 1週間後の3回目の来院で状態を確認したところ、「痛みで起き上がれない、ということはなくなった」と教えてくださいました
「ゴルフが影響しているとばかり思っていたけど、間接的に腰へ負担がかかっていた原因を知ることができてよかった」
そう喜んでくださったのが、私としてもとても嬉しかったです。
※症状の感じ方や改善の度合いには個人差があります。同じケアで同じ結果になるとは限りません。

今日からの3日間セルフケア
ここからが本題です。冷えは自分ではコントロールしにくい部分ですが、飲み方・食べ方の”クセ”を少し変えるだけでも、体は変わってきます。まずは3日間、試してみてください。
1. 冷たい飲み物・食事の摂り方
- 乾いた喉に冷たいアイスコーヒーやビールは本当においしいもの。だからこそ、夕食の一口目は、口の中で5秒ためてから飲んでください。最初にグイッといきたい方は、その一杯のあとからこの飲み方に切り替えましょう
- 日常でも、できるだけ氷を減らし、常温のもので水分補給を
- 食事は、冷麺やざるうどんのような冷たいものより、お味噌汁やスープの付いた定食系で、温かい食事を心がけて
- 胃腸が弱り始めている方は、食事量を少し減らすか、一口ごとに箸を置いて、いつもより5回でも多く噛んでから飲み込みましょう
食事のことは、ご家族の理解と協力があると続けやすいものです。「整骨院でこう言われた」と、奥さまや一緒に食卓を囲む方にも、ぜひお伝えください。
2. 背中のストレッチ(呼吸つき・朝昼晩)
仰向けに寝て、次の2つを行います。
- ゆっくり万歳を10回。腕を上げながら息を吸い、下ろしながらゆっくり吐きます。
- 続いて、両膝を立てて、左右にゆっくり倒す運動を10往復。息を吐きながら膝を倒し、戻すときに吸います。
膝は無理に倒さず、痛くない可動域の中で動く幅でOKです。全体を通して、息を止めずに、ゆっくり長く吐くことを意識してみてください。
痛みがある場合や、やっているうちに辛くなってきたら、そこまでで大丈夫です。毎回痛むようなら、ストレッチより通院を優先してくださいね。
3. 水分は我慢しない ―「冷たさ」だけ控える
ここは大切なので、あえて書いておきます。水分そのものは、しっかり摂ってください。 控えるのは「量」ではなく「冷たさ」です。
- 喉が渇き切る前に、少量ずつこまめに。冷たいものを一気に飲むのは体に負担がかかります
- 汗をかいて水分・ミネラルが不足すると熱中症のリスクが高まります。暑い日・湿度の高い日は、塩分の入ったスポーツドリンクや経口補水液を上手に活用しましょう
- 逆に、汗をかいていないのに摂りすぎるのも、めまいや頭痛、消化機能の低下を招く「低ナトリウム血症」のリスクがあります。量とタイミングを考えて(屋内活動の人でも食事による水分摂取+500ml×2.5本ぐらいが目安)
- この時期は、常温以上の白湯、常温のお水、ノンカフェインのお茶や麦茶などもおすすめです
よくあるご質問
Q. 「水分はこまめに摂りましょう」と言われますが、冷たいものはダメなんですか?
冷たいものが絶対ダメ、ということではありません。ポイントは温度と飲み方です。冷たいものを一気に流し込むと胃腸に負担がかかりやすいので、喉が渇き切る前に、少量ずつが理想です。喉が渇いていなくても、少しずつ口に運ぶ習慣をつけると、体にやさしい水分補給になります。
Q. ゴルフはしばらく休んだほうがいいですか?
今回のケースは「ゴルフが直接の原因」ではなく、背中が動きにくくなっていたところにゴルフの回旋動作が重なった、という状態でした。ですので、まずは背中まわりのケアと飲み方・食べ方の見直しから。痛みが強いときは無理をせず、気になる場合は一度ご相談ください。当院では、例えば「直近にゴルフのコンペがある…」といった場合にももちろん対応しています。

まず3日、それでも変わらなければご相談を
夏の腰痛は、「ゴルフのせい」「歳のせい」と思われがちですが、意外にも毎日の冷たい一杯が、じわじわと腰を追い込んでいることがあります。しかも、原因が自分では気づきにくく、コントロールもしづらい。だからこそ、早めに手を打つことが大切です。
まずは今日から3日間、この記事のセルフケアを試してみてください。それでも「変化がない」、または「朝がつらい」「夜中に腰が固まる」が変わらないようでしたら、その背中のこわばりは、ご自身のケアだけでは届きにくいところにあるのかもしれません。
そのときは、どうぞ当院にご相談ください。あなたの腰を助けている”チーム”のどこがサボっているのか、一緒に探してまいります。
まだまだ続く暑い夏を、腰の痛みなく、元気に乗り切っていきましょう。

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