健康に気をつけている人ほど、座り姿勢が落とし穴に
「普段から運動もしてるし、体には気をつけているのに…」
「座って仕事をしていると、なぜか腰が重たくなる」
「運動後は元気なのに、デスクワークのあとは腰がガチガチ…」
腰痛に対して、そういったお困りや疑問をお持ちではありませんか?
こんにちは。
愛媛県西条市で、いしだ鍼灸整骨院を開業しています、院長の石田将太郎です。
実は、腰痛の原因は“動かない時間”にこそ潜んでいます。
そして、健康への意識が高い人ほど、日常の“座り姿勢”を見落としがちになっています。
今回は、腰痛予防の観点から「正しい椅子の座り方」について詳しく解説します。
あなたの毎日の“座り方”が変わるだけで、腰への負担は大きく減らせます。
特に、日頃から運動を習慣にしていたり、エクササイズを頑張っている方が腰痛にお困りになっている場合には、
今回のブログがお役に立てると思います。
お時間のある際に、ぜひ最後までご覧ください。
なぜ「座り方」が腰痛の原因になるのか
一見、座っている姿勢は立っているときよりも楽に感じます。
でも実は、腰への負担は 立っているときの1.4倍 といわれています。
理由は、座ることで骨盤が後ろに倒れ、背骨の自然なS字カーブが崩れてしまうから。
S字カーブは「衝撃を分散させるクッション」の役割をしていますが、
それが失われると腰にダイレクトに負担がかかるのです。
さらに、長時間の座位では筋肉や靭帯・椎間板がじわじわと圧迫され、血流も滞ります。
これが「じっとしているのに腰が痛い」「座っていると腰が重くなる」という状態を引き起こします。
運動が好きな方ほど「筋力には自信があるから大丈夫」と思いがちですが、
『筋力がある=腰痛にならない』というわけではないのです。
“姿勢のクセ”が、日々コツコツと負担を積み重ねてしまうのです。
腰痛になりやすい椅子の座り方|NG姿勢の特徴
① 背もたれにズルッと腰を預ける「へたり座り」
背中が背もたれにべったり張りつき、腰が丸くなる姿勢です。
一見リラックスしているように見えますが、腰のS字カーブが完全に崩れ、椎間板に大きな圧がかかります。
腰痛のある方の多くが無意識にこの姿勢をとっています。
② 浅く座って背中が丸まる「猫背座り」
浅く腰かけ、骨盤が後ろに倒れた姿勢。
長時間続けると腰だけでなく肩こりや首こり、頭痛にもつながります。
座っているのに全身が疲れてしまう悪循環の原因です。
③ 足を組むクセによる「骨盤のねじれ」
多くの方が無意識に足を組みますが、これは骨盤の左右差を強めてしまいます。
腰だけでなく股関節や膝にも負担が及び、痛みを長引かせる原因になることもあります。
腰に優しい「正しい椅子の座り方」とは
「いい姿勢」というと、つい“頑張って背筋を伸ばす”イメージを持ちがちですが、それは逆効果になることもあります。
理想は、力を入れずに自然と腰が立つ姿勢 です。
①骨盤を立てる(坐骨で座る)
お尻の下の「坐骨(ざこつ)」で椅子をしっかり捉えるように座ります。
骨盤が立つことで自然と背筋が伸び、S字カーブが保たれます。
背中だけで姿勢を支えようとするのではなく、骨盤によって背骨を持ち上げるような感覚です。
②背もたれとの間に小さなクッションを
腰のカーブに合わせて小さなクッションや丸めたタオルを挟むと、骨盤が後ろに倒れにくくなります。
「背もたれに寄りかかっても腰が丸まらない」姿勢をつくるのがポイントです。
③膝と股関節は90度〜やや開き、足裏は床にしっかり接地
足がぶらぶら浮いた状態では、骨盤が安定しません。
椅子の高さを調整し、膝と股関節がほぼ直角になるように座りましょう。
足裏をしっかり床につけることで、体が安定し、腰への負担がぐっと減ります。
④耳・肩・腰が一直線になる姿勢
横から見たときに、耳・肩・腰が一直線上に並んでいる状態が理想的です。
この姿勢が自然に取れると、余分な力が抜け、腰への圧も軽減されます。
ですが、意識しすぎると返って窮屈さを感じ、疲れてしまいます。
頭の中でイメージする程度から始めましょう。
⑤1時間に1回は「座り直し・立ち上がり」を
実は、大切なことはこの部分だったりします。
どんなに理想的な姿勢でも、ずっと同じ姿勢を続ければ筋肉はこわばります。
“いい姿勢を保ち続ける”ことが目的ではなく、「こまめに姿勢をリセットすること」が大切です。
目安は1時間に1回でOK。
立ち上がって1分間、背伸びをしたり軽く歩いたりするだけで、腰への負担は大きく変わります。
血流が回復し、筋肉がほぐれることで、痛みの予防につながります。
とっておき!どうしても“のけぞり姿勢”になってしまう方へ
「いい姿勢を意識して座っても、しばらくすると背もたれにダラ〜っと寄りかかってしまう…」
そんな経験、ありませんか?
実はこれ、とてもよくあることです。
姿勢が悪いからではなく、“いい姿勢をキープしよう”としすぎている ことが原因になっている場合が多いんです。
正しい姿勢は「頑張って背筋を伸ばす姿勢」ではなく、“力を抜いても崩れにくい姿勢” です。
そのためには、姿勢そのものよりも「足の位置」と「環境」を整えることがポイントになります。
①足の位置が“姿勢”を決めるカギ
頑張って上体を起こすのではなく、足の位置を変えるだけで姿勢は自然と立ちやすくなります。
足を膝よりも後方に引くように座ると、下肢の重心が体幹側に寄り、自然と上体が起き上がるようになります。
反対に、足を前方に投げ出すと、下肢の重量が前方に働き、それに帳尻を合わせるように上体を後ろへ倒してしまう。
これが「のけぞり姿勢」になってしまうカラクリの一つです。
姿勢を保つコツは「意識」ではなく「力学」だったりします。
足の位置という“仕組み”を味方につけることで、自然と腰に優しい座り方が身につきます。
② 腰の後ろに小さな“支え”をつくる
タオルをくるくると丸めて腰の後ろ(背もたれとの間)に挟むだけでも、骨盤が後ろに倒れにくくなります。
「いい姿勢を頑張る」のではなく、「崩れにくい姿勢を“つくっておく”」のがコツです。
③坐骨を使った骨盤起こし
また、尾骨の下にクッションやタオルを入れて高さ増しをするだけでも、骨盤を起こす効果が得られます。
前述の通り、背すじだけを伸ばして姿勢を良くするのは大変ですが、
骨盤を起こすことで背骨を持ち上げるようにすると、余分な力が入らなくなります。
④ 30分に一度“軽く座り直す”
「1時間に1回立ち上がる」のが難しい方は、30分ごとに「お尻の位置を直す」だけでも効果があります。
モゾモゾとお尻を左右交互に動かすことで、腰への負担をため込まずに済みます。
また、ほんの少しお尻を浮かせ、ストンッと落とすように座るだけで、心地良い振動によって姿勢がリセットされます。
自宅や職場でできる簡単サポート術|環境作りで腰痛を予防
・腰の後ろにクッションや丸めたタオルを入れる
・デスクと椅子の高さを調整し、目線が下がらないようにする
・足台を使って骨盤の角度を安定させる
・時計アプリを使って時間管理を行う
このようなちょっとした環境作りによって、姿勢を“頑張らなくても崩れない”状態に変えてくれます。
まとめ |腰痛予防の姿勢は「意識」ではなく「仕組み」で守る
運動を楽しんでいる方ほど、「腰痛になるはずがない」と思ってしまいがちです。
でも実際には、長時間の座位こそが腰への“静かなダメージ”を蓄積していきます。
・骨盤を立てる意識を持つ
・足の位置と支えで姿勢を「仕組み化」する
・こまめに姿勢をリセットする
この3つを日常に取り入れるだけでも、腰痛のリスクは大幅に減らせます。
「気合い」ではなく「仕組み」で、腰を守る時代です。
今腰痛を感じている方も、「座り方」を見直すだけで変わる可能性があります。
そして今痛みがない方も、未来の腰痛予防につながります。
「体を動かす時間」はもちろん大切です。
でもそれと同じくらい、「動かさない時間」をどう過ごすかが腰の健康寿命を左右します。
愛媛県西条市・新居浜市で腰痛にお悩みの方、または再発予防を考えている方は、お気軽にご相談ください。
日常の小さな習慣から、痛みにくい体を一緒につくっていきましょう。
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