「もうすぐ新学期なのに、子どもが朝起きられない…」
「夏休み中はあんなに元気だったのに、急に体調不良を訴えるようになった」
「『学校に行きたくない』と言うけれど、ただの怠けではない気がする」
こうした声は、夏休み明け〜9月中の時期に多く寄せられます。
お子さんを心配しつつも、
「どう対応すればいいの?」「学校を休ませてもいいの?」
と悩んでしまう親御さんも多いはずです。
今回は、**夏休み明けに増える起立性調節障害(OD:Orthostatic Dysregulation)**について、
原因とご家族で取り組める対策をわかりやすく解説します。
親御さんが少しでも安心してお子さんを見守れるように、最後まで丁寧にお伝えします。
新学期前に増える「朝起きられない」問題と起立性調節障害
こんにちは。
愛媛県西条市でいしだ鍼灸整骨院を開業しています、院長の石田将太郎(いしだしょうたろう)です。
当院では毎年、夏休み明けになると、
「朝起きられない」「頭痛が続く」「学校に行けない」
そういったご相談がぐっと増えてきます。
では、なぜこの時期に起立性調節障害が増えるのでしょうか。
背景には、長期休暇中の生活リズムの崩れが深く関わっています。
夏休みは学校生活とはまったく異なるペースで過ごすことが多く、
知らないうちに体内時計がずれてしまいます。
夜更かしや朝寝坊、食事時間の乱れなど、
いくつもの要因が重なり、成長期のお子さんの体はエネルギー不足に陥りやすくなるのです。
・夜遅くまで起きる習慣で朝の目覚めが遅れる
・部活動や体育が減って活動量が落ちる、
・スマホやタブレット、テレビの視聴時間が増えて脳が興奮したままになる
・朝食を抜いたり甘いものの摂取が増えて栄養バランスが崩れる
こうした生活習慣の乱れは自律神経のバランスを崩す大きな要因になります。
言い換えると、体は「学校生活モード」から「休暇モード」に切り替わったまま。
新学期が始まった途端に、体と心が急ブレーキをかけてしまうのも不思議ではありません。
見落とされやすい「脳疲労」
さらに注目すべきは脳の疲労、いわゆる脳疲労です。
夏休み中はゲームや動画視聴などでスマホやタブレットを見る時間が長くなり、
目から取り入れる情報量が一気に増えます。
脳は常に大量の情報を処理し続けているため、過剰な視覚ストレスによって脳は常に興奮して疲労した状態になり、
夜眠っても回復が追いつかず、翌朝にはエネルギー切れの状態になりがちです。
その結果、頭痛や倦怠感、めまい、そして「朝起きられない」という症状が現れやすくなります。
この状態をイメージすると、
車の室内灯を一晩中つけっぱなしにして、朝にはバッテリーが上がってエンジンがかからないのと同じです。
エンジンがかからないのは怠けではなく、エネルギーが足りていないから動けない。
まさにそれが夏休み明けのお子さんに起きていることなのです。
ですから、脳を休める工夫と、少しずつ生活リズムを取り戻すことがとても大切になります。
親御さんが誤解しやすいポイント|起立性調節障害の特徴
「午前中は頭痛やめまいを訴えるのに、午後になると元気になる」
「休日は楽しそうに外出するのに、平日の朝だけ不調が強い」
こういった様子を見ると怠け心を疑いたくなるかもしれません。
しかしこれは起立性調節障害に典型的なパターンです。
体の仕組み上、午前中は血圧が上がりにくく脳の血流が不足しがちで、頭痛や倦怠感、立ちくらみが出やすい一方、
午後にかけて自然と血圧が安定し、体が動きやすくなるため、元気に見える時間帯が生まれます。
誤解してほしくないことは、決して“「やる気の問題」ではない”ということです。
家族で取り組む改善策|お子さん任せは長期戦の始まり
起立性調節障害は、本人の努力だけで解決するのは難しい症状です。
ご家族全体で生活環境を整えることで、回復のスピードはぐっと上がります。
これからお伝えする起立性調節障害の改善対策は、
お子さん一人に取り組んでいただくのではなく、ご家族皆さんで実施していただきたい内容です。
まずおすすめしたいのは、就寝2時間前のデジタルデトックスです。
スマホやタブレットはオフにし、充電はリビングで行い、寝室には持ち込まないようにします。
夕食時はスマホ利用やテレビ視聴をやめ、家族の会話を大切にすると、
脳に入る情報量が減り、睡眠中の回復が進みやすくなります。
朝のスタートでは、起きたらカーテンを開けて朝日を浴び、鼻から吸って口から吐く深呼吸をゆっくり5回行いましょう。
これだけで体内時計のリセットが促され、血流と自律神経の整いがスムーズになります。
体を動かす準備としては、いきなり激しい運動ではなく、首・肩・背中の軽いストレッチを1〜2分行ってください。
体に「これから動くよ」という合図を送るつもりで、無理のない範囲から始めましょう。
決して、目覚めと同時に体を起こすことのないようにしてくださいね。
食生活の見直しも重要です。私は起立性調節障害と血糖値の関係性は非常に強いものと考えています。
朝食は軽くでも必ず摂り、バナナやヨーグルトなど消化に優しいものが向いています。
甘い飲み物の代わりに水や麦茶を選び、決まった時間に食事をとることで血糖値の乱高下を防ぎます。
夜は就寝一時間前までにぬるめのお湯で入浴しましょう。
体温をゆっくり下げていくと副交感神経が優位になり、寝つきやすくなります。
これらの取り組みは最初は大変に感じるかもしれませんが、毎日の小さな積み重ねが、脳と体の回復を助け、
朝が少しずつラクになっていきます。
起立性調節障害は決して「甘え」ではない
ここで一番お伝えしたいのは、起立性調節障害はお子さんの意志や性格の問題ではなく、
体のエネルギー不足や自律神経の乱れから起こる症状だということです。
かつては「怠けているだけ」「根性が足りない」と誤解されることもありましたが、
今は医学的にきちんと説明できる病態として理解が進んでいます。
責めるより、理解し、支え、回復の環境を整えてあげることが何より大切です。
当院でできるサポート|起立性調節障害のお困りはいしだ鍼灸整骨院へ
いしだ鍼灸整骨院では、起立性調節障害でお悩みのお子さんとご家族をサポートしています。
当院ではまず、姿勢や血流の状態、神経の働きの様子を詳しく検査し、
個々の状態に合わせた改善プランを提案します。
また、最近の傾向では「過敏性大腸炎」の併発が多く、
そういったお腹や便通の状態にも注意するようにしています。
呼吸法や姿勢改善の具体的なボディワークを行い、
血流を整えるための安全な施術、自律神経のバランス回復を目指す施術を組み合わせて進めていきます。
また、親御さんにはご家庭での声かけや生活リズムの整え方など、実践的なアドバイスをお伝えします。
「学校に行きたいのに体が動かない」
「登校できても体力が持たない」
そういった切実な声に寄り添いながら、焦らず、諦めず、回復への道のりを一緒に歩みます。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
起立性調節障害は、正しい理解と生活習慣の調整で必ず回復していけます。
大切なのは、お子さんのペースに合わせて少しずつ整えていくこと。
そして、ご家族で取り組むことです。
特に、お母さんが一人で悩む必要はありません。
もし不安や迷いがあるときは、どうぞお気軽に当院へご相談ください。
お子さんが元気に登校できる未来を、ご家族で一緒に目指していきましょう。
今の不調は、必ず良くなります。私たちはそのための伴走者であり続けます。
患者さんのお声のご紹介
↑起立性調節障害は子どもや学生さんだけが陥る身体不調ではありません。
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(監修 柔道整復師・鍼灸師 石田将太郎)