夜勤の多い月になると、頭痛と首の痛み、肩こりがひどくなって、痛み止めの注射でなんとかしのいでいる…
休みの日は一日中寝ているのに、疲れが抜けた気がしない…
「このまま私の体はどうなってしまうんだろう」と、ふと不安になる…

西条市の介護現場で働くあなたは、そのような毎日を過ごしていませんか?
今回の記事では、夜勤の多い特別養護老人ホームで働く介護士さんの、ひどい頭痛と首の痛み・肩こりの原因と、仕事中や自宅でできるセルフケアについて解説します。
お悩みの方の参考になりましたら幸いです。
こんにちは。
愛媛県西条市で整骨院を営んでおります、いしだ鍼灸整骨院の石田です。
当院には、「この仕事が好きだから長く続けたい」という強い想いをお持ちの介護職員さんが数名来られています。
職場の離職率の高さや、海外研修生の研修教育への関与など、過酷な職場環境。人手の足りなさで夜勤の頻度が多く、夜勤後の残業から次の勤務までの少ない時間の間にも、家庭の用事を済まされる方もおられます。
体はボロボロです、本当に。
①西条市の介護現場は、深刻な人手不足の中にあります
まず、介護士さんの体に負担が集中しやすい背景を、データで見てみますね。

西条市の高齢化率(65歳以上の方の割合)は33.7%。全国平均の約29%を上回り、およそ3人に1人が65歳以上です。
さらに、介護職の有効求人倍率は、全国で3.97倍、愛媛県では4.46倍。全職種平均の1.16倍と比べると、約4倍という深刻な人手不足です。
人手が足りなければ、一人ひとりの夜勤の頻度は増えます。
過労や昼夜逆転の生活スタイル、夜勤シフトの多さによる過剰な睡眠不足。さらに、入浴介助では高温多湿の環境で業務をし、その後一気に冷えた休憩室に入る。身体にかかるストレスは尋常ではありません。
自律神経の働きにまで影響すると、休んでも回復が追いつかない状態になってしまうんですね。
ただ、ここで一つ考えてみてください。
同じ職場で同じ仕事をしていても、平気な人もいます。さらに高齢な職員さんも働いていると聞きました。
となると、他にも何か原因があるはずなんです。
②40代介護士さんの実例|週1回の痛み止め注射が不要になるまで
今回ご紹介するのは、特別養護老人ホームで長年働く、40代前半の女性の患者さんです。
夜勤の多いシフトの月には、整形外科で痛み止めの注射を週に一度受けにいくこともあるほど、頭痛と首の痛み、慢性的な肩こりの悪化に悩んでいらっしゃいました。
初診時には、首肩まわりだけでなく、全身の骨格の歪みと筋肉の過緊張、呼吸の浅さや背部の毛穴の開き、特有の瞳孔の変化がみられ、自律神経の乱れを強く物語る状態でした。
この方には、4ヶ月間、計画的に通院を頑張っていただきました。
治療間隔は、最初の1ヶ月は週に一度、続く2ヶ月間は2週間に一度。その後、3週間あけ、1ヶ月(4週間)あけていく、というスケジュールです。
3ヶ月が経つ頃、こんな声をいただきました。
整形外科に行かないで1ヶ月過ごすことができた
顔色もよく、声にハリが出てきて、笑顔が見られるようになり、仕事の様子を教えてくださるようになったのもこの頃です。
「3週間あけてみましょうか」と提案したときには、「ちょうど夜勤が多いシフトの期間なので不安がありますが頑張ってみます」とのこと。「辛くなったら合間に治療予約を入れてもらって大丈夫ですよ」とお伝えしました。
そして3週間ぶりの来院時。
なんとかいけました〜
肩こりや頭痛が一切なくなったわけではありませんが、初診時とは別人のようになられ、軽い症状や疲れに比例するような身体状況に対して、心の余裕を持たれています。整形外科での注射をしなくて良くなったことや、鎮痛剤の使用もほとんどなくなったと喜ばれ、夜勤への不安も徐々に和らいでいきました。
※症状の変化には個人差があります。
③盲点は、小学生時代の右足首のケガだった
実はこの患者さん、治療を始めて2ヶ月が過ぎた頃に、大事なことがわかったんです。
右側にだけ目立って足首まわりがむくみ、リラックスした仰向けの姿勢でも、右足は緊張してつま先立ちのような形(尖足位)になっていることに気づきました。
そこで思い出していただいたのが、小学生時代に体育で右足の甲を骨折し、スネの真ん中あたりまでギプス固定をしていたこと。
「なるほど」と、点と点が繋がり、線になった感じがしました。
この方はいつも左側に体を歪ませていて、初診時には、左半身の異常な硬さと、右側の股関節が内側にねじれて、膝が内・つま先が外を向く状態(ニーイン・トゥーアウト)がみられました。
つまり、こういう連鎖が起きていたんです。
- 小学生時代の右足首のケガ
- ↓
- 右足をかばい、いつも左側に体を歪ませる
- ↓
- 左下肢に踏ん張りが生まれ、筋肉の緊張が進行
- ↓
- 血管周囲の緊張が増し、下半身の循環不良が全身へ影響
- ↓
- 体の歪みがエスカレートする中で、頭を支える首や肩の筋肉、頚椎に負担が集中
- ↓
- 頭痛、首の痛み、肩こりのエスカレート
下半身と上半身が別人間のような状態。表すなら、上積みだけ温かいお風呂のような状態です。
そうなると、頭痛や肩こり、首の痛みなどが出やすくなりますし、自律神経系へのストレスも増幅しますから、体調には悪循環が定着していました。
夜勤や入浴介助といった仕事の負担はもちろん影響しています。でも、この患者さんにとっての盲点は、遠い昔の右足首のケガだったんですね。
この悪循環を断ち切り、仕事で負う負担よりも回復力(自己治癒力)が上回るお手伝いをイメージして、患者さんと二人三脚で治療を進めることができたと思っています。
④仕事中と自宅でできるセルフケア
この患者さんにもお伝えした、セルフケアをご紹介します。
1. 息を「吐き切る」深呼吸

まずは3秒かけて息を吸って、6秒かけて息を吐く。「吸う:吐く=1:2」の比率を保ちながら、慣れてきたら秒数を長くしていきます。朝昼晩や仕事の合間、特に就寝前にはしっかりと行ってください。
呼吸法に慣れてきたら、息をめいっぱい吐いて、腹筋や肋骨のあたりが苦しくなるまで吐き切る方法を取り入れていきます。吐き切るを行っていくうちに、自然に吸う力が強化され、心肺機能の回復と、自律神経の働きの安定につながります。
2. 足首とふくらはぎのツボ刺激
次の3つのツボを、それぞれ10秒×3回ずつ押します。
- 太谿(たいけい):内くるぶしとアキレス腱の間のくぼみ
- 三陰交(さんいんこう):内くるぶしから指4本分ほど上で、骨の際にある
- 承山(しょうざん):ふくらはぎの中央、アキレス腱をたどって筋肉に変わるあたり
3. 入浴介助の前に、薄めたスポーツドリンクを
高温多湿の入浴介助は、体力と水分の消耗が激しい業務です。前もって、半分程度に薄めたスポーツドリンクを飲んでおいてください。繰り返しますが、事前の補給を意識付けくださいね。
4. 朝昼晩の食事以外に、間食を
この患者さんには低血糖のコントロールも必要でした。つまり、エネルギー切れを起こしたことで頭痛や首肩まわりの症状増幅が見られたと推測しています。特に頭痛にお悩みの方には低血糖のケアが必要なケースも多く、対策として、朝昼晩の食事以外に間食を挟むようにお伝えしました。おにぎりでもパンでもいいですし、バナナ、カステラ、お饅頭など、炭水化物ならなんでもOKです。飴玉一つよりは、お腹にたまるものの方がいいですよ。
⑤よくあるご質問
Q. 良くなりますか?
体の中に隠れている原因を一つ一つ丁寧に見つけて解消していくことで、これまで何をしても良くならなかったとお悩みだった患者さんが回復していく姿を、何度も見ています。なので、一度当院へご相談ください。
Q.運動をする方がいいですか?
無理に運動の機会を作る必要はありません。治療によって気持ちにゆとりができてきて、「運動しないと」と言う義務感ではなく、「体を動かしてみようかな」「何か運動をしてみたいな」と言う自発的な欲求が芽生えてくるタイミングがあります。運動はそういったタイミングから始めるといいですよ。
それまでは、呼吸の練習や軽いストレッチを取り入れてあげてください。
まとめ|「仕事が好きだから続けたい」あなたの体を守るために
今回のまとめです。
- 西条市の介護現場は深刻な人手不足。夜勤の多さや入浴介助の温度差など、自律神経に負担のかかる環境がある
- ただ、同じ環境でも平気な人がいる以上、他にも原因が隠れていることがある。今回の患者さんの盲点は、小学生時代の右足首のケガだった
- セルフケアは「吐き切る深呼吸」「足首とふくらはぎのツボ刺激」「入浴介助前の薄めたスポーツドリンク」「炭水化物の間食」
検査や問診をかかさずに行うことや、変化に敏感に気づける治療環境・治療計画が大切です。思いもよらないところに原因が隠れている場合もあります。
体は辛くても、仕事が好きなので辞めずにこの先も長く続けたい
そう語ってくださった患者さんの想いに、少しでもお力になれているなら嬉しいです。
セルフケアを試しても良くならない場合には、一度当院へご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
いしだ鍼灸整骨院 石田 将太郎
【注釈・出典】
- 西条市の高齢化率:西条市統計データ(2025年版)・住民基本台帳に基づく2025年の数値(33.7%)。全国平均は約29%
- 介護関係職種の有効求人倍率:厚生労働省 社会保障審議会 福祉人材確保専門委員会資料(2025年5月公表・2025年3月時点)より。全国3.97倍・愛媛県4.46倍・全職種平均(全国)1.16倍

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